イアン・フレミング財団公認のジェームズ・ボンド小説「007 逆襲のトリガー」の翻訳が出たので読みました。
アンソニー・ホロヴィッツの作によるもので、「ゴールドフィンガー」直後に位置付けられた小説です。1957年が舞台となります。
【物語】
「ゴールドフィンガー」事件を解決し、ロンドンに戻ってきたジェームズ・ボンドは、プッシー・ガロアとの同棲生活に限界を感じていた矢先、新たな任務を受ける。ドイツで開催されるF1レースにソ連の諜報機関”スメルシュ”が絡み、英国人レーサーの暗殺を企てるのを阻止せよというものだった。
レーサーとして自身も参戦したボンドは、韓国人の実業家シン・ジェスンがスメルシュの幹部と会っているのを目撃し、さらに巨大な陰謀が進行しているのを察知する。
…ジェフリー・デイーヴァーの「白紙委任状」、セバスチャン・フォークスの「デヴィル・メイ・ケア」よりも個人的には面白く、一気に読み上げました。
伝統に乗っ取って”3人のボンドガール”が登場するし(お馴染みのプッシー・ガロアも含めて)、富豪の宿敵はボンドを晩餐会に招待。正統派のDNAをちゃんと引き継いでいるのも嬉しいです。
前半の見せ場、F1レースでのボンドと敵の死闘はアクションに満ちていて大迫力で、クライマックスのスペクタクルも、そのまま映像化しても遜色のないほどの表現力に溢れています。映画版のファンであるという作者らしさが出ています。
面白いのは、「白紙委任状」を読んでいる時はダニエル・クレイグで脳内再生され、今回のはショーン・コネリーで脳内再生されたこと(「デヴィル・メイ・ケア」の時は誰でもなかった…)。それぞれの作者が執筆時に意識しているのか、だとしたら凄い再生力です。
今回は小説ですが★★★★。これは良かった。
(画像左端が「007 逆襲のトリガー」)
ログインしてコメントを確認・投稿する