すっかり金田一耕助づいている日々です。
新作映画はそっちのけで、横溝文学のドラマ・映画を見ています。
今まで未見だった、戦後の金田一映画のソフトを何作かまとめて入手しました。
そのうちの見たかった1作『毒蛇島奇談 女王蜂』を見ることができました。
1952(昭和27)年、大映映画作品です。
【物語】
南海の孤島、月琴島。
幼いころに島を離れた大道寺智子(久慈あさみ)が、婚約者の澤村光一(菅原謙二)と共に島に戻ってくる。実は智子のもとには「島に戻ってくるな」という内容の脅迫状が届いており、光一は、先輩であり、名探偵として知られる金田一耕助(岡譲二)に調査を依頼していた。
やがて月琴島では、智子をめぐる連続殺人事件が発生する。
…戦前のスター、岡譲二が金田一耕助に扮します。
東映の片岡千恵蔵による金田一シリーズと同様、スーツ姿で変装の達人という設定。シャーロック・ホームズばりに大活躍する金田一耕助が見られます。
この映画の金田一は、東京都内の大きな探偵事務所長。警察にも太いパイプがあり、スタッフも数十人はいそうな繁盛ぶりです。
大長編を91分という短い尺に収めている割にはストーリーにそれほど無理はなく、テンポよく展開するので、見ていて飽きません。それどころか、原作にはない大どんでん返しがあり、ラストは衝撃的です。
市川崑監督の東宝版(1978)では、舞台が”月琴の里”に置き換えられておりましたが、この映画では原作通りの孤島に。島独特の閉塞感があり、かつての中国との密貿易時代の名残もあるなど、雰囲気も良いものでした。
同じ時期に黒澤明の映画にも出ていた森雅之、絶世の美女にふさわしい大道寺智子役の久慈あさみも強い印象を残します。小さな役で船越英二も出ておりました。
★★★。入手できて良かったタイトルです。
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