北杜夫の同名小説を映画化した『ぼくのおじさん』を見て来ました。
松田龍平がダメな主人公(の叔父)を好演しています。
【物語】
小学4年生のユキオ(大西利空)は、学校から、身の回りの大人をテーマにした作文の宿題を出されるが、ごく平凡な父(宮藤官九郎)と母(寺島しのぶ)については何も書くことがない。そこで、居候している叔父(松田龍平)についての作文を書くことにした。
大学で非常勤の哲学講師をしている叔父は、働くことが嫌なダメ人間。しかし、たまたま紹介された美人に一目ぼれをしてしまい、彼女の住むハワイ行きを目指して奮闘する。
…北杜夫といえば、「船乗りクプクプの冒険」「怪盗ジバコ」「どくとるマンボウ」などを読んでいますが、シュールでも暖かい作風のイメージの作家です(植木等主演で映画化された『怪盗ジバゴ』はとんでもない珍品でしたが…)。今回の映画化も、温かみのある作品でした。
松田龍平がダメ男を演じるにはキレ味がありすぎるというきらいはあるものの、肩の力の抜けた演技をしており、悪くはないです(『探偵はBARにいる』の役者と同一人物とは思えない)。
出番は少ないけれどもしっかりと目に焼き付く、宮藤官九郎と寺島しのぶというすごい組み合わせの夫婦も面白いです。
物語としては、『男はつらいよ』をほぼそのままトレースしたようで、大人のダメ人間による失恋コメディに哀愁が加わり、共感できる部分も多かったです。
★★★。
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