mixiユーザー(id:6337596)

2016年10月07日16:13

358 view

SNS時代の諜報戦 『ジェイソン・ボーン』

スピンオフをはさみ、前作から9年ぶりとなるスパイ・アクション・シリーズ第5作『ジェイソン・ボーン』を見て来ました。

起承転結のほとんどが今までのシリーズの焼き直しなのですが、SNS時代の新たな諜報戦を描いており、大いに見ごたえがありました。

※以下、ネタバレには触れていませんが、物語の骨子に触れる表現があるのでご注意を。


【物語】
元CIA局員であり、かつてジェイソン・ボーン(マット・デイモン)とも関わったニッキー・パーソンズ(ジュリア・スタイルズ)が、彼の過去に関する機密を入手。CIAの監視網をぬって生活していたジェイソン・ボーンに接触するが、事態を重く見たCIA長官ロバート・デューイ(トミー・リー・ジョーンズ)は、”トレッドストーン”の暗殺者(ヴァンサン・カッセル)を送り込む。一方、独自の理論でジェイソン・ボーンへの接触を試みるCIA局員のヘザー(アルシア・ヴィキャンデル)には、別の思惑があった。


…ジェイソン・ボーンが”トレッドストーン”要員になってからの物語は、前作『ボーン・アルティメイタム』で一応の完結を見ています。この映画では、さらにそれ以前の過去に関する出来事が、重要なキーとなります。

どこにいても24時間監視され続ける社会の恐怖を、映画は何度も描いてきましたが、ここまでハイスピードに情報が共有され、拡散される恐怖がスパイ・アクションの形で描かれたのは、初めてでしょう。今までのこのシリーズのCIA高官(かつ悪役)は、第1作のクリス・クーパー、第2作のジョアン・アレン(味方に転じる)、第3作のデビッド・ストラザーンなど、重厚な演技のできる実力派俳優が演じて来ましたが、ここへ来てトミー・リー・ジョーンズとなると、一見ハマリ役のよう。しかし、本当に暗躍するのは別の人間であるというのが本作のミソでした。劇中でも”スノーデン事件以後の”新たな世代の人間が、大きな役割を果たしています。

スパイ・アクションである以上、主人公に立ちはだかる暗殺者の数々は、印象的でなければなりません。このシリーズが面白いのは、ブレイク間際の俳優をその役に起用してきたことで、第1作のクライブ・オーウェンや第2作のカール・アーバンのような、本家007と戦っても遜色のないようなスターが続きました。本作では、フランスのベテラン=ヴァンサン・カッセルがジェイソン・ボーンを執拗に追う暗殺者を好演しており、今までのような機械的な暗殺マシーンとは異なる、個人的な感情で動く不気味な殺し屋像を作っています。

ジェイソン・ボーン=マット・デイモンに関しては言うことがありません。孤高の元スパイは最高の当たり役です。

おなじみのエンディング・テーマがいつものように流れるエンディングも、ジェイソン・ボーンの孤独さを際立たせて良いものです。敵を倒せば倒すほど孤独を募らせていく、異色スパイ・アクションの最新作に満足です。

★★★★。
2 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年10月>
日 月 火 水 木 金 土
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031