mixiユーザー(id:6337596)

2016年04月13日10:12

501 view

デル・トロ兄貴のまなざし 『ボーダーライン』

今年のアカデミー賞で撮影賞などにノミネートされた映画『ボーダーライン』を見てきました。

女性捜査官が犯罪組織やテロと戦う映画が最近多いですが、ジュリアン・ムーアとかジェシカ・チャスティンとか、緊張感のためか演じる女優はどこか病的な感じがあります。この映画では、エミリー・ブラントが孤軍奮闘する捜査官を好演しております。やはり色白で病的な役でした。


【物語】
誘拐事件専門のFBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)は、CIAや国防総省が共同で展開する、ある作戦に抜擢される。作戦の目的はメキシコの麻薬カルテル壊滅であった。

作戦を指揮するCIA職員のマット(ジョシュ・ブローリン)や、コロンビア人の相棒アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)の行動は明らかに非合法のものであり、ケイトは反発するが、麻薬カルテルとの過酷な闘いの中で休む間もなく消耗していく。


…121分間、緊張感が途切れることのない映画です。
「24時間、いつ敵が襲撃してくるかが分からない」「メキシコの制服警官はみんな買収された敵」という張りつめた状況がうまく描かれ、緊張感が持続されています。監督の演出力は高いです。

劇中でブラ姿を同僚に酷評されるエミリー・ブラントが人間臭さたっぷり。やめていたタバコを吸出し、作戦の重圧から酒も飲む、女であることを半分捨てたかのような過酷な役をこなしています。

正体不明のコロンビア人=ベニチオ・デル・トロが最高です。
終盤で明らかになるこの男の目的が映画の肝なのですが、いつも眠たそうな目で実体が分からず、それでいて動作は機敏で、何を考えているかが最後まで分からない。エミリー・ブラントを見つめる視線がじっとりしていて不気味(ほめ言葉)そのもの。『007/消されたライセンス』のチンピラ役から27年、本質的には変わっていないというのも凄い。

デル・トロ兄貴のじっとりしたまなざしに酔いしれる121分間です。

『007/スカイフォール』でもオスカーにノミネートされた、ロジャー・ディーキンスによる撮影もリアルで美しいです。

★★★。


3 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年04月>
日 月 火 水 木 金 土
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930