戦前の日本映画は、そのフィルムの9割は失われたと言われています。
その貴重な1割のうちの10作品を収録したDVD−BOXを購入しました。
「名作映画 サイレント劇場 十人の剣豪たち」です。
権利の切れたパブリック・ドメイン映画を廉価で出しているレーベルから出たタイトルで、画質音質は「中の下」「下の上」レベルである作品が多いのですが(中にはフリッツ・ラング監督の大傑作サスペンス『M』のように高画質なものもありますが)、見られること自体が奇跡のような作品もあり、なかなか侮れないレーベルなのです。
今回のDVD−BOXの収録作品は、
●『右門捕物帖 一番手柄 南蛮幽霊』 (1929)
●『決戦荒神山』 (1932) 月形龍之介主演
●『尊王攘夷』 (1927) 大河内伝次郎主演
●『水戸黄門漫遊記』 (1928)
●『弥次喜多 善光寺詣り』 (1921) 尾上松之助主演
●『実録忠臣蔵』 (1928) マキノ省三監督
●『百萬両秘聞 第一編』 (1927) マキノ省三監督・嵐寛寿郎主演
●『百萬両秘聞 第一編』 (1927) マキノ省三監督・嵐寛寿郎主演
●『小雀峠』 (1923) 阪東妻三郎主演
●『影法師』 (1925) 阪東妻三郎主演
…映画史に名を残している名作から、聞いたことも見たこともない珍品まで、しかしどれも貴重な映画ばかりです。これだけ揃って1800円という安さ。
このうちの2作を早速見ました。
●『水戸黄門漫遊記』(画像左)
わずか16分の断片。それでも、ちゃんとストーリーは追える作品でした。それどころか面白い。
お馴染みの水戸黄門モノですが、悪人を追い詰めて見たら黄門様の実の息子だったという衝撃展開に唖然!
この16分間に、喜怒哀楽のすべてが詰め込まれています。★★★★。
●『実録忠臣蔵』(画像右)
主演俳優とのトラブルや、編集中のフィルム焼失などにより、不遇の出来となってしまった作品です。こちらも16分の断片ながら、”松の廊下”の豪華なセットや、クライマックスの吉良邸討ち入りのシーンの美しさと迫力はまったく色あせていません。
たまに出る字幕が漢文なことから、中国か台湾向けのプリントと思われます。★★★。
…『007』『スター・ウォーズ』などの最新映画も良いですが、やはり映画の原点を見ておかないといけません。ヘンな新作映画を1本見てしまうよりは面白い映画体験です。
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