東京でたまたま入った本屋で、気になるタイトルの本を見つけて買いました。
高槻真樹・著の「映画探偵 失われた戦前日本映画を捜して」です。
実はこの著者の別な本「戦前日本SF映画創世記」を昨年買っていました(同じ作者であることにあとで気づいた)。
戦前の日本映画は、膨大な作品数が製作されたにも関わらず、その9割が失われたと言われています。創世記の日本映画界には映画を保存するという概念がなく、度重なる上映を経てフィルムが散逸するのが普通でした。
製作会社が自社の作品を本格的に保存するようにったのは終戦後からであり、フィルムを修復・保存するアーカイブの設立も、欧米諸国に比べて非常に遅かったと著者は語っています。
この本では、全国のみならず世界各地で失われた日本映画のフィルムを捜す”映画探偵”の活動に取材しており、主要なアーカイブの活動にも肉薄しています。断片的に発見された貴重なフィルムを、何年もかけて修復する気の遠くなるような作業や、フィルム・コレクターとの駆け引きなどは、まるで映画のようにスリリングです。
(京都アニメーションと「たまこまーけっと」にまで言及しているのには驚きました)
「ハリウッドの最新映画だけが映画なのではない」と著者は語ります。
『スター・ウォーズ』も007もいいですが、映画ファンとして自国の映画のルーツとなる失われた作品を見ることは、最も大切なことと思います。
※ラピュタ阿佐ヶ谷で本日から「映画探偵の映画たち」という企画上映あり。貴重な作品群がたっぷり見られます。行けないのが本当に辛い。見たい映画ばかりです…。
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