日本映画専門チャンネルで、すごい映画を見てしまいました。
東映実録映画『脱獄広島殺人囚』です。
「アナーキー日本映画史 1959〜1979」(洋泉社MOOK)でも取り上げられ、気になっていた作品でした。
1974(昭和49)年の東映作品です。
【物語】
昭和22年。
麻薬の売人と愛人を殺し、20年の刑を食らって広島刑務所に収監された男・植田正之(松方弘樹)。脱獄した植田は、違法な牛の解体業を始めるが、すぐに逮捕されて30年の刑へ。気骨のある仲間(梅宮辰夫)を得て再び脱獄した植田だったが、また逮捕されて刑務所へ収監。ついには40年の刑を宣告されるが…。
…『仁義なき戦い』以降の実録路線を組んだ作品で、『仁義…』の原作者である美能幸三が製作者に話した、「何度も脱獄しては刑務所に戻ってくる面白い男がいた」との話がベース。
相当に脚色はされていると思いますが、面白ければ何でもいいじゃん式に物語は展開。
わずか97分の上映時間の中で、凄まじい勢いで脱獄と収監を繰り返す執念の男を、松方弘樹が大熱演です。どんどん顔もシワだらけになり、でも眼だけはギラギラさせ、生への執念だけで脱獄を図る姿は、もはや動物の本能です。
最後の最後、裁判所の窓ごしに見えた若い女に「あきらめかけていた社会が見えたんじゃーっ!!」と叫んでエスケープする松方弘樹に惚れること間違いなし。
大怪作にして傑作です。★★★★。
松方弘樹主演による”脱獄3部作”。あとの2作も見たい!!
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