WOWOWで、市川雷蔵主演のスパイ・スリラー『陸軍中野学校』シリーズの連続放送が始まりました。
ちゃんと見ていなかったシリーズなので、襟を正して鑑賞中です。
●『陸軍中野学校』(1966(昭和41)年大映)
太平洋戦争開戦前夜、日本初の本格的な諜報機関として設立された陸軍中野学校と、一期生として入学した三好次郎少尉(市川雷蔵)の、英国大使館の暗号解読をめぐる第1作。
諜報戦の基礎を叩きこまれ、実戦でも才能を発揮しつつ、敵国のスパイだった恋人を自ら殺す主人公の市川雷蔵が凄い。『眠狂四郎』シリーズが好きなのですが、あの色気のある市川雷蔵とは思えない、無表情にスーツを着こなすエリート・スパイ。
007シリーズで言うところの”M”に当たる主人公の上司を、東宝の加藤大介が演じているのも印象的です。
監督が、どちらかというと文芸的な増村保造なので、娯楽作というよりは小説を読んでいるような味わいがある作品でした。
●『陸軍中野学校 雲一号指令』(1966(昭和41)年大映)
中野学校を卒業し、”椎名次郎”となった主人公が神戸での破壊工作防止に活躍する第2作。
憲兵隊との攻防や、市民生活に入り込んだ敵国スパイをあぶり出す、地道な諜報戦が泣かせる作品です。
監督がベテラン森一生となり、前作に反して娯楽に徹底していて面白いです。
●『陸軍中野学校 竜三号指令』(1967(昭和42)年大映)
日中戦争が激化する中国大陸が舞台となり、スケール感がアップした第3作。
現地の中国人実力者に、『男はつらいよ』の2代目おいちゃんこと松村達雄が扮しているのが新機軸(ただしお笑い要素はゼロ)。事件が解決しても苦い後味が残る作品でした。
監督が、これまたベテランの田中徳三。公開当時の同時上映は『座頭市鉄火旅』だったそうで、この2本立てがスクリーンで見られるのは最高だったでしょう。
…明日・明後日と、のこりの2作も放送されます。楽しみです。
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