2009年に「別冊少年マガジン」で連載が開始され、昨年のTVアニメ化が大ヒットとなった「進撃の巨人」ですが、その劇場版『進撃の巨人 [前編] 紅連の弓矢』を見てきました。
自分の場合、深夜アニメなどは、放送第1話を見過ごすと全話見るのを諦めてしまうのですが、「進撃の巨人」は知り合いの小学生女子に大変強く薦められて見ることにした次第です。
原作も未読、アニメも未見の作品の映画化を、ほぼノー予習で劇場で見るのは稀です。
ほぼ期待度ゼロで臨みましたが、ところがこれがまた。面白いの。
【物語】
人類は、正体不明の”巨人”の襲撃を恐れ、高い壁を築き、その中の都市で暮らしていた。
しかし、100年近く平和が続いていたある日、全長50メートルもある超大型巨人が突如として壁を破壊。人びとを貪り喰い始めた。目の前で母を巨人に喰われた少年エレン(声:梶裕貴)は、幼馴染のミカサ(声:石川由衣)やアルミン(声:井上麻里奈)とともに辛くも脱出するが、エレンは巨人の駆逐と復讐を誓う。
数年後、対巨人用の訓練兵として成長した3人だったが、戦闘のさなかエレンが巨人に呑みこまれてしまう。
…以下、TV版の総集編前編という形ではありますが、映画館で上映する映画である以上、1本の映画として見た感想です。
舞台となるのは架空の中世の王国のようで、電気的な科学技術はないがある程度の土木・建築技術はあり、高い城壁に囲まれたディストピア世界。近作のハリウッド映画『ダイバージェント』のようでした。
囲まれた空間に暮らす人びとが、外部からの侵入者と戦うという物語は古典的ですが、それが人間に酷似した巨人であり、その目的がただ人間を捕食するという衝撃、そして訓練された兵士であっても(一部の驚異的な身体能力を持つ者以外は)巨人を目の当たりにすると恐怖で体が硬直するというリアルさは、2Dアニメーションというリアルとはかけ離れた表現をもってしても、充分に説得力のある生々しさを放っています。
”立体機動装置”によるアクションは、ハリウッドが『スパイダーマン』でやったことを2次元に焼き直して表現したかのようにも見えますが、アニメーションであるこちらの方がはるかに痛々しく、生の感触を伴っています。
物語はいくつもの伏線を含み、それが来年6月に公開される後編で明らかになるのか大いに気になるところですが(ソフト化されているTVはあえて見ないでおきます)、それらの伏線が綺麗に回収され、納得のいく後編に仕上がっているならば、これは非常に良く出来た映画作品であると言えます。
(まあ難しいことを並べても、感想の4割ぐらいは「ミカサかわいいよミカサ」ということになるのですが…)
★★★★。新しい面白さに出会った時の心地よさを久しぶりに感じた作品です。
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