ヒトラーの最後を描いた映画といえば、ブルーノ・ガンツ版が最も優秀ですが、名優アレック・ギネスがヒトラーに扮した1973年の『アドルフ・ヒトラー 最後の10日間』が、国内でソフト化されました。円盤のリリースは初めてです。
1973年作品、本邦未公開。ビスタサイズ。イギリス=イタリア合作です。
【物語】
1945年4月、ベルリン。
ソ連軍の猛攻撃が続き、地下壕に避難していたヒトラー(アレック・ギネス)と政権幹部たち。
防衛線は次々と撃破され、いよいよ最後の時が迫る。
…面長なアレック・ギネスにヒトラー役は似合わないだろうと思っていましたが、なかなかどうして。『アラビアのロレンス』ではアラブ人を、『名探偵登場』でも盲目の執事を、『スター・ウォーズ』ではオビ=ワンを演じたアレック・ギネスだけあります。記録映画などを研究し、時にエキセントリックに、時に柔和にヒトラーを演じています(ヒトラー晩年の特徴である手の震えまで再現されています)。
007シリーズの関係者が多く出演しているのも特徴。
『女王陛下の007』でジェームズ・ボンドの義理の父となるガブリエル・フェルゼッティがカイテルに、『サンダーボール作戦』のNo.2ことアドルフォ・チェリがクレーブスに、『ユア・アイズ・オンリー』のクリスタトスことジュリアン・グローバーがフェーゲラインに、さらにショーン・コネリーの奥さん=ダイアン・シレントが女性飛行士のハンナ・ライチュ役で出演。
グラナダ版「シャーロック・ホームズの冒険」のモリアーティ教授、エリック・ポーターもフォン・グレアム将軍役で登場。なかなかの顔ぶれです。
もっとも登場人物は全員英語だし、当のアレック・ギネスやアドルフォ・チェリはドイツ人に見えないという欠点はあります。
ブルーノ・ガンツ版に比べると、淡々とした印象を受けるのも特徴。
同じ題材、同じ展開なのに、違う映画のような感じがするのが興味深いです。
★★★。
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