毎回豪華キャストで、ヘンテコで綺麗な映画を作る、唯一無二の映画監督ウェス・アンダーソンの新作『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』を堪能してきました。
監督の前作『アステロイド・シティ』は劇場で見られなかったので(ブルーレイを購入)、久しぶりのウェス・アンダーソンの世界に浸ることができました。
今回も豪華でヘンテコな映画です。
【物語】
1950年代のヨーロッパ。大富豪にして実業家のザ・ザ・コルダ(ベニチオ・デル・トロ)は、生涯をかけた公共事業”フェニキア計画”を実行するため、疎遠だった娘のリーズル(ミア・スレアプレトン)を呼び寄せる。修道女のリーズルは、悪徳で成金主義の父に反発するも、しぶしぶ父との同行を承諾。出資者となる起業家や、親戚たちを訪ね歩く旅に出る。
…5分に1回ぐらいのペースで暗殺されかける実業家ザ・ザ・コルダに、ベニチオ・デル・トロ。ウェス・アンダーソンはこの役をデル・トロで当て書きしたらしく、ハマり役。コメディは珍しいデル・トロのユーモラスな演技が楽しめます。
その娘役に、ほぼ新人のミア・スレアプレトン(ケイト・ウィンスレットの娘!)。終始仏頂面なのが可笑しい。オタク風で、デル・トロの家庭教師役のマイケル・セラも、中盤で豹変する面白さを見せます。
主役のデル・トロと核をなす2人を新人で固め、あとは豪華キャストが出るわ出るわ。
衝撃の役で登場するビル・マーレイとウィレム・デフォー、素のままに見えるスカーレット・ヨハンソン、兄弟コンビのトム・ハンクスとブライアン・クランストン、ビジュアルが強烈なベネディクト・カンバーバッチ…などなど。
『ダージリン急行』以来となる、家族の再生の物語が土台にあり、あとはアクの強い主人公の珍妙な計画に翻弄される人びと(でも楽しそう)を描くというのもウェス・アンダーソンの得意な展開。徹底的にデフォルメされたセットや、パステルカラーが綺麗な美術はここでも健在です。
可笑しいけれど暖かいラストも好き。★★★★。
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