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2025年07月11日23:33

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快心の出来!しかし『三谷幸喜 おい、太宰 劇場版』

これを映画とするかどうか悩むところですが、映倫マークもあるし、一応映画としてカウントするつもりの『三谷幸喜 おい、太宰 劇場版』を見てきました。

今年放送されたWOWOWのドラマの劇場公開版です。
最近、監督作がコケ続き&低評価連続の三谷幸喜ですが、脚本と監督を担当し、本来の真価を発揮してくれました。

【物語】
鎌倉。
結婚式に出た帰りの健作(田中圭)と美代子(宮澤エマ)夫妻。バス停を探して漁港の町をさまよううちに、むかし太宰治が入水自殺を図ったという海岸を見つける。太宰ファンの健作は、妻をおいて見学しようと海沿いの洞窟に入るが、反対側に出ると、そこは昭和5年(1930年)の世界であった。さらに、入水自殺寸前の太宰治(松山ケンイチ)と愛人のトミ子(小池栄子)に出くわしてしまう。

…全編ワンシーン・ワンカット、しかも屋外の海岸が舞台という難易度の高いSFシチュエーション・コメディです。映画好きの三谷氏らしく、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ネタも交えて、かつ演劇ではできない特殊効果も使い、快心の出来に仕上げています。

私生活のスキャンダルが先行してしまった田中圭は、なかなかうまい。撮り直しの効かない、しかも膨大なセリフがある中で、よく演じています。

クズっぷりを発揮する松山ケンイチ=太宰、純朴な愛人の小池栄子、そして目まぐるしく過去と現在の両方に登場する(!)梶原善はベテランの面白さ。

しかし良かったのは、主人公の妻役の宮澤エマ。これまでの三谷幸喜作品で一番良くて、そしてなんとも可愛い役。コメディエンヌとしての魅力に開眼です。

三谷幸喜の面白さは、大予算でスターを揃えなくても、巧みな脚本と、こういう小規模な作品にこそあるのだと痛感です。★★★★。
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