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2025年06月21日02:19

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オリジナル版の怖さがかえって際立った『ノスフェラトゥ』

1922年のムルナウ監督作『吸血鬼ノスフェラトゥ』をこよなく愛する者としては、封切りが非常に待ち遠しかったリメイク版(2度目)の『ノスフェラトゥ』を見て来ました。当地では遅れての封切りです。

この手のゴシック・ホラーにしては珍しい大ヒットとなり、アカデミー賞での4部門でノミネートされるなど、高く評価されています。

【物語】
1838年、ドイツの港湾都市ヴィスブルグ。
不動産屋の職員のトーマス(ニコラス・ホルト)は、感受性の強い妻のエレン(リリー・ローズ・デップ)と新婚生活を送っていたが、不動産事務所の社長の強い勧めもあり、出張の旅に出る。その内容とは、山中の孤城で暮らすオルロック伯爵(ビル・スカルスガルド)からの依頼であった。
一方、家に残された妻エレンは、奇妙な夢を見るようになる。

…大まかなあらすじは1922年版と変わらず。ただしヒロイン役=リリー・ローズ・デップの出自や、伯爵との繋がりの描き方は、本作の方が丁寧ではあります。

キャストが面白いのも本作の特徴で、『レンフィールド』でドラキュラ伯爵の部下=レンフィールド役だったニコラス・ホルト、『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』でオルロック伯爵=マックス・シュレックになり切っていたウィレム・デフォー、さらにこれは吸血鬼映画ではないですが『28年後…』に出ているアーロン・テイラー=ジョンソンもいます。

それでもリリー・ローズ・デップの壮絶な顔面演技に敵う役者はおりませんでした。

美術も撮影も素晴らしい中にあって、ただ一つケチをつけるならば、オルロック伯爵の造形(メイク)でしょう。最近の吸血鬼映画のクリーチャーとさほど変わらず。
1922年版の強烈すぎる伯爵のメイクはトラウマ必須級だっただけに、そこに違和感を感じました。

リメイク版としては最良の出来です。ロバート・エガース監督は良い仕事をしています。
しかし、あの1922年版のフイルムに焼き付いた、「見てはいけないモノの怖さ」に迫られたかというと、そこまでではありませんでした。

★★★★。

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