ラブクラフトの「閉ざされた部屋」をイギリスで映画化した『太陽の爪あと』を国内盤DVDで見ました。
ラブクラフトの映画化作品は多いですが、成功した作品というのはあまり聞かず。
この映画も、お世辞にもよい出来とは言えませんでした。
1967年のイギリス映画。カラー・ビスタサイズです。
※以下、物語の結末に触れるので注意です※
【物語】
マイク(ギグ・ヤング)とスザンナ(キャロル・リンレー)の新婚夫婦が、ニューイングランドの孤島・ダンウィッチ島にやってくる。スザンナが幼少期に棲んでいたという廃屋敷で、夏の休暇を過ごすためであった。異常に排他的な島民に戸惑いながら屋敷にやってきた夫婦は、ある恐怖を体験する。
…『ポセイドン・アドベンチャー』で歌ってたキャロル・リンレーがヒロインの若妻で、幼少期に棲んでいた廃屋敷に戻ってくるというお話。紳士なのにケンカに強い夫にギグ・ヤング、島の不良にオリバー・リード(!)、ヒロインの魔女みたいな伯母にフローラ・ロブソン(『北京の55日』の西太后!)と、なかなか豪華なキャストです。
屋敷に棲む、謎の恐怖の正体がキモな訳ですが、ラブクラフト的なモンスターではなく、発狂した少女だったという腰砕けなオチに仰天。何世代にもわたって一族を苦しめてきたという割には少女なので、辻褄が合わず、この設定はどう考えてもヘンです。
排他的な島民の嫌がらせとか、不良の割には”何か”におびえまくるオリバー・リードなど、怪奇映画としての雰囲気は悪くないのに、雰囲気だけで終わってしまいました。
こういう古いスリラー映画は大好物なので良いのですが、当時の観客が映画館でどう見ていたかが気になるところです(ちなみに邦題も意味不明)。★★★。
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