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2024年09月13日16:43

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三谷版・何という行き方! 『スオミの話をしよう』

三谷幸喜の脚本・監督作として9本目の映画となる『スオミの話をしよう』を見て来ました。

前作『記憶にございません!』との間に大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を挟んだためか、「鎌倉殿」メンバーも登場する豪華キャストの映画。でも(ほぼ)主人公は三谷組初出演の西島秀俊です。

※以後、映画の結末に触れている記述があるのでご注意※

【物語】
詩人にして大富豪の寒川氏(坂東彌十郎)の妻、スオミ(長澤まさみ)が行方不明となり、氏の豪邸に草野刑事(西島秀俊)がやって来た。実は草野もスオミの元夫であった。やがて庭師の魚山(遠藤憲一)や、遅れて現れた警部の宇賀神(小林隆)、なぜかやって来たYouTuberの十勝(松坂桃李)もスオミの夫であることが判明する。
しかし、元夫たちが語るスオミ像は、どれも激しく異なるものであった。

…シャーリー・マクレーンの主演映画に『何という行き方!』(1964)という珍品コメディがあり、本作はそれによく似ていますが、三谷幸喜は未見だったそうです。三谷氏、好きな女優の一人にシャーリー・マクレーンを挙げていて、それを長澤まさみに置き換えつつ、黒澤明『天国と地獄』のエッセンスを加えたのが本作のスタート地点だったのでは。

問題は、三谷幸喜の得意なシチュエーション・コメディであるにも関わらず、ミステリーとしてもコメディとしても残念ながら中途半端な点にあります。脚本家としての仕事や、舞台演出では天才的な面白さを発揮する三谷幸喜ですが、自身の映画監督作となると…という悪い点が今回もまた出てしまいました。

謎の女のまま終えた方が面白かったであろう長澤まさみを、あんな風にネタばらししてしまっては興ざめ(宮澤エマも…この役の元ネタは『素晴らしきヒコーキ野郎』のイリナ・デミックでしょう)。

そしてこのタイトル。そのまま結末につながる意味を含んでいますが、「なぜにフィンランド?」という疑問ばかりが出てきてしまいます。
(コスケンコルヴァと聞いてピンと来る観客ならば楽しいのかも)

まるで役に立たない刑事役の西島秀俊とか、結婚の動機が犯罪スレスレの遠藤憲一など、面白い要素も多いのに残念でした。★★★。
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