ここ1か月は、100km離れたシネコン型ミニシアターに通っています。
紅葉が出始めた八甲田山を抜けていくのも慣れましたが、雪が降ると時間がかかり大変に。
20年前も同じ場所で似たようなことをやってたので、勘が戻ってくれると良いのですが。
さて、ジャン・リュック・ゴダールが亡くなり、追悼上映ということで代表作の『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』を見て来ました。ともに大昔、NHKの地上波で見たっきりです。
●『勝手にしやがれ 4Kレストア版』(1959フランス)白黒・スタンダード・サイズ
警官を殺した自動車泥棒のミシェル(ジャン・ポール・ベルモンド)が、アメリカ人学生のパトリシア(ジーン・セバーグ)と繰り広げる逃走劇です。映画史に残る、言わずと知れた名作です。
今見ると、初々しいベルモンドと、妙に達観しているジーン・セバーグがカップルというのが面白い。2人の国籍は違う訳で、でも違和感なく逃走劇を演じています。
ラウール・クタールによるモノクロ映像が美しくレストアされています。非常にシャープです。音声も明瞭で、初見の時よりも聞き取りやすくなっています。
●『気狂いピエロ 2Kレストア版』(1965フランス)カラー・テクニスコープ
金持ち女との結婚生活に嫌気が差したフェルディナン(ベルモンド)は、再会した昔の恋人マリアンヌ(アンナ・カリーナ)とともに南フランスへ。自由気ままに暮らす2人に悲劇が訪れる。
カラーが鮮烈!こんなに色彩豊かな映画だったのか。ちょっと衝撃でした。
マカロニ・ウエスタンやB級スパイ・アクションで多用されたテクニスコープで撮影されているので、もとが高画質ではないはずなのに、レストア版はまるで別物のようです。
アンナ・カリーナの可愛さは別次元。刹那的なベルモンドともいい対照をなし、でもあのラストに向かって進んでしまう。カラッと乾燥しているかのような悲劇なのがフランス映画らしいところ。
2作品とも、ベルモンドは破滅していく男の役で、これがまたよく似合う。
ハリウッドにはいないタイプの名優であると、改めて思いました。
ところで、ゴダールには見たい映画がありまして。監督作ではなくカメオ出演作。
1963年公開の70ミリ大作『シェラザード』という映画で、なんとゴダールは「逆立ちしながら手で歩く男」の役。断片で見たことがあるのですが、ヌーベルバーグの若き巨匠が一体どうしてこんな役で出演したのか。当時の妻だったアンナ・カリーナの主演作だったので頼まれたのか。資料が乏しく、謎が深まるところです。
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