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2022年07月21日01:48

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加山雄三のもみあげ 『薔薇の標的』

加山雄三が銃の達人に扮した東宝ニューアクション映画、『薔薇の標的』を見ました。
同じ脚本家コンビによる同名の映画が東映にもありますが、こちらは東宝版です。

『狙撃』『弾痕』『豹は走った』に続く第4作(関連性はなし)です。

【物語】
射撃の名手であり、オリンピック候補でもあった日野昭(加山雄三)は、銃の暴発事故が原因で業界を去っていたが、ある組織のボス(岡田英次)に誘われ、殺し屋となる。
組織の命令で外国人カメラマンを狙撃した日野は、標的の恋人(チェン・チェン)と出会い、組織の秘密を暴こうと決心するが…。

…開巻すぐに登場する加山雄三を見て、そのもみあげの長さに驚きます。以後、驚いてばかりの不思議な展開が連続します。

どうもこの監督は、物語の整合性ではなく登場人物の心象風景を描くのに一生懸命なようで(やたらと失踪するSLのショットが挿入される)、辻褄の合わない展開が気にならなかったようです。

組織にさらわれ、監禁されるヒロインの部屋に、死んだ兄の写真が飾ってあったり(しかもヒロインは加山雄三に兄の死について語り始める…その写真、どこから持ってきたの?)。組織の正体がネオナチの極東支部だったり(クレージーキャッツの『大冒険』じゃないんだから…)。加山雄三も含めてセリフのほとんどが英語だったり。

一方で、ガン・アクションの素晴らしさは特筆に値します。
岡田英次のモーゼル・ミリタリーは『狙撃』の時と同じように排莢するし、ライフルの特訓を孤独に行う加山雄三の銃の扱いは、演者の巧みさもあって見事なものです。

誰も救われないラストを持って、加山雄三主演の一連のシリーズは幕を降ろすことになります。今の日本映画では無理であることが分かっていても、今一度スクリーンに蘇らせて欲しいシリーズです。★★★。

廉価盤DVDとは思えないほどの画質の良さと、膨大な特典が嬉しい銀盤でした。
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