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2021年10月17日20:13

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サーが撮った羅生門 『最後の決闘裁判』

14世紀に実際に起きた事件をもとにした史劇『最後の決闘裁判』を見て来ました。
監督は”サー”・リドリー・スコットです。何があっても劇場で新作封切りを見ることにしている監督。

主役のマット・デイモンとベン・アフレックが中心となって脚本を書き、プロデュースもしています。

【物語】
百年戦争中、シャルル6世統治下のフランス。
アラソン伯ピエール2世(ベン・アフレック)に仕える騎士のジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)は、名門の生まれだが財政難に苦しんでいた。一方、ジャンの親友の騎士ジャック・ル・グリ(アダム・ドライバー)は貧しい出だったが、ピエール2世の覚えも良く、出世に恵まれていた。
美しいマルグリット(ジョディ・カマー)と結婚したジャンだったが、彼の遠征中にジャックがマルグリットを襲ったことから、2人は決闘裁判をすることになる。

…映画は全3幕から構成されており、第1幕がジャン=マット・デイモンの視点、第2幕がジャック=アダム・ドライバー、第3幕がマルグリット=ジョディ・カマーの視点から語られます。黒澤明の『羅生門』にインスパイアされているのが明らかです。

女性の権利などみじんも無く、男性の所有物でしかなかった時代の残酷な物語です。
第1・第2幕は男性優位の視点で描かれ、第3幕が、襲われたヒロインの孤独な戦いを描いており、700年経った今でも通ずるテーマであるのが衝撃的です。

リドリー・スコットは、その監督デビュー作が決闘物語であるし、1対1の対決を描いた映画が非常に多いですが、本作ではそれを横目で見つめる女性の視点があった点に新しさを感じます。80歳を超えた老巨匠は、今もってなお衰えるところを知らない様です。

マット・デイモンとベン・アフレックがまるでフランス人には見えない欠点はありますが(笑)、ギリシャ彫刻のようなアダム・ドライバーと、ジョディ・カマーの古風な美しさは映画に彩りを添えています(ジョディ・カマーは近作『フリー・ガイ』の快活な演技が信じられないほどの成熟さで見事です)。

★★★★。
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