稀代のプロデューサー、角川春樹が自ら監督した映画『みをつくし料理帖』を見て来ました。黒木華主演のNHKドラマも記憶に新しいです。
意外や意外(と言っては失礼ですが)、良作でした。
【物語】
江戸時代。
大阪の水害で両親を亡くした少女・澪(松本穂香)は、江戸の蕎麦屋で働いていたが、上方と江戸とで異なる味付けなどに苦労する日々を送っていた。
店にやってきて不思議な感想を述べる侍(窪塚洋介)や、優しい店主(石坂浩二)に囲まれて、少しづつ腕を上げていく澪。やがて澪の作る料理は江戸の評判になってゆく。
…石坂浩二をはじめ、これまでの角川映画を彩ってきた俳優が多数出演(共演シーンはないですが鹿賀丈史も出ており、金田一耕助役者が2人も見られて嬉しい)。さながら角川映画の総決算作品の様相です。
主人公のいる蕎麦屋に通う、口の悪いボンボンのような男が、高名な戯作家(滝沢馬琴がモデル)であることが途中で分かり、物語に大きく絡んでくるのが面白い。演じる藤井隆が上手いです。
ところどころに変なシーンはありますが、それほど気にはならず、丁寧に撮っているように見えます。最近の邦画では見なくなった、小道具の妙も効いています。劇中に登場する料理の数々も実に美味そうでした。
角川春樹という人は、プロデューサーとしては有能でも、監督としては変だと思っていましたが、本作は監督作品として最高の出来です。★★★★。
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