「死霊館」シリーズの1作となる『ラ・ヨローナ 泣く女』を見て来ました。
中南米に昔から伝わる民間伝承が基になっているようで、日本の幽霊伝説のようでもあり、欧米人目線の常識を恐怖が破壊する様子が描かれています。
【物語】
1973年、ロサンゼルス。
ソーシャルワーカーのアンナ(リンダ・カーデリーニ)は、女手ひとつで2人の子どもを育てながら仕事との両立をはかる、忙しい日々を送っていた。ある日、長年見守ってきた南米系の家族からの異変の通報があり、警官と現場を訪れたアンナは、異様におびえた母親が2人の息子たちをクローゼットに閉じ込めているのを見つけ、子どもたちを保護するが、翌日2人は溺死体で発見される。
やがて、アンナの子どもにも異変が起き始める。
…泣きながら襲ってくるという女の幽霊物語には、つい先日ソフトが出た『シェラ・デ・コブレの幽霊』(1964)があり、この映画とも共通点があります。ただし基本的なパターンは、
・子どもを襲う幽霊
・必死で守ろうとする(現実的な)母親
・エクソシストの登場
・家に立てこもっての攻防戦
…という要素が展開する、ホラー映画としては王道のものでした(その点では『シェラ・デ・コブレの幽霊』はあらゆる意味でも異色です)。
現代的でアメリカ人の母親が、得体の知れない異国の幽霊に脅かされるという不条理な恐怖が新しいように思いました。
(恐らくメキシコ人の)エクソシストが、過去に壮絶な体験をしたらしく、寡黙なプロなのに、危機に際してはユーモアを発揮するというのも良かったです。映画の重苦しさを緩和しています。
★★★。良作。
ログインしてコメントを確認・投稿する