50〜60年代SF映画の祖のひとり、ジョージ・パルが製作した古典『地球最后の日』を完全版DVDで見ました。
れっきとした大手パラマウント映画の作品なのですが、パブリック・ドメインとなったためか、格安DVDが以前にも国内で出ています。初期テクニカラーの作品なのに退色が目立つソフトでしたが、今回出たDVDは、映像もシャープになり、画質は改善されています。
完全版といってもTV放映時の日本語吹替音声を収録しただけ。それでも画質向上は嬉しいです。
1951(昭和26)年、パラマウント映画です。
【物語】
南アフリカの天体観測所が、地球に急速に接近する2つの遊星を発見する。
”ベラス””ザイラ”と名付けられた2つの天体は、1年以内に地球に衝突すると予測された。
この衝撃の発見に成り行きで関わったパイロットのデビッド(リチャード・デア)は、巨大ロケットを建造して地球を脱出するというプロジェクトへの参加も認められるが、自分にその資格があるのか思い悩む。
…隕石や彗星が地球に衝突する映画といえば、わが東宝の『妖星ゴラス』が最高峰にあり、70年代のオールスター失敗作『メテオ』、ほぼ同時に公開された『アルマゲドン』と『ディープ・インパクト』がありますが、『地球最后の日』はその原点です。
最初の遊星ザイラが地球に大接近するという一大特撮シーンが最大の見どころ。
後の東宝特撮映画と比べても遜色のないミニチュア・ワークスの素晴らしさが際立ちます。
洪水に見舞われるタイムズスクエアや、海中に没したニューヨークの場面は白眉です。
肝心の、2つ目のベラス衝突による地球の破壊のシーンはあっさりしていて、ここにはもう少し予算をかけて欲しかったところ。
しかし製作年代を考えると、ここまで描けているのはやはり見事です。
ジョージ・パルの映画らしく、人間ドラマの根底には聖書があり(そもそもテーマはノアの箱舟)、平坦です。ちょっと気の毒なのは、ロケット計画の資金を提供したのに嫌われすぎてロケットに乗せてもらえなかった大富豪のエピソード。ちゃんとみんなと同じ宇宙服まで着たのに(ただのパーカーとニット帽だけど)、最後の最後で箱舟に乗せてもらえず。
人間、金持ちでも嫌われたら最後という教訓なのでした。★★★★。
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