2本の新作映画を見て来ました。
●『イコライザー2』
アントン・フークア監督とデンゼル・ワシントンが再び組んだ続編です。
CIA時代のかつての上司であり、良き理解者だったスーザン(メリッサ・レオ)を殺されたマッコール(デンゼル・ワシントン)が、その卓越した能力を生かして巨悪に迫るという物語です。
トルコで始まり、ヨーロッパ、アメリカへと拡大する展開は『ジェイソン・ボーン』シリーズのよう。
ただ、ちょっと大きくフロシキを広げ過ぎたようで、焦点がボヤけたのが残念でした。
ワシントンの演技…武士のように寡黙に生き、ときに市井の人を助け、最後は怒りを込めて悪を倒すまで…は、安心して見ていられる安定感のある演技で、さすがと思います。
マッコールが暮らすアパートの住人たちとのエピソードが前作よりも増えて、その分本題からは外れるのは難点ですが、ドラマには深みが加わっています。★★★。
●『散り椿』
木村大作の監督第3作となる時代劇です。
江戸時代、ある藩で家老の不正を告発したために追放された凄腕の武士(岡田准一)が、妻の死をきっかけに藩に戻り、再び腐敗と直面するという話。
オープニングとエンディングのクレジットの文字が、スタッフ・キャストの直筆のようで面白いのですが、その書体がバラバラなのと、キャストの時代劇的演技がバラバラなのが共通していてやや辛いです。
静けさの中に強さを湛えて演じる岡田准一・西島秀俊と、往年の東映時代劇のような仰々しい演技を炸裂させる奥田瑛二・緒形直人はまったくかみ合わず。それぞれが別々の方を向いて作られた映画のようで、チグハグさがあります。
悪い映画とは思いません。
しかし、藩の不正を正す浪人の物語といえば『用心棒』『椿三十郎』があり、痛快無比で面白いの一言に尽きるあれらの映画とどうしても比べてしまいます。映像の美しさと殺陣だけでは、心に残る時代劇とはなりません。★★★。
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