沖田修一監督の最新作、『モリのいる場所』を見て来ました。
実在した画家、熊谷守一のくらしを描いた作品です。
【物語】
1970年代の、夏のある日。
日本の画壇を代表する画家の熊谷守一(山崎努)は、妻の秀子(樹木希林)と庭付きの一軒家で、30年近く家から出ずに暮らしていた。庭にやってくる生き物や虫を観察するのに忙しい日々を送っていた。守一の描く絵や書を求めてやってくる人や、様々なメディアからのインタビューに追われてもいたが、庭が日陰となる可能性の高いマンション建設が近づいてくる。
…沖田修一監督の『南極料理人』と『キツツキと雨』が好きです。ごはんを食べる場面を丁寧に撮る監督を、自分は信頼しています。
この映画でも、カレーうどんや焼き魚、鍋を囲むシーンがあり、それらにちゃんと意味を持たせてあるのが良いです。起伏のないスローライフな1日の中で、食は一大イベントとして際立つのであります。
気難しそうに見えて、実は誠実さをもって人と接する巨匠画家を山崎努が好演しています。妻役の樹木希林も言わずもがなの素晴らしさ。刻み込まれた年輪のような演技は、この2人だからこそ出来るのであって、マネできるものではありません。
史実に基づいてはいるようですが、虚構と現実が混ざるような場面もあり、終盤の幻想的なシーンは、様々な解釈ができそうです。
★★★。良作です。
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