映画館のスクリーンから飛び出してきた理想のヒロインと恋に落ちるという映画『今夜、ロマンス劇場で』を見てきました。
前にもどこかで書きましたが、『カイロの紫のバラ』と『ローマの休日』と『カラー・オブ・ハート』を足して3で割ったような映画。実写邦画の題材の貧弱さはここに極まれりといった感じですが(一部の野心的な作品を除いて)、綾瀬はるか好きとしては、そこだけが満足な映画でありました。
【物語】
余命わずかなある男(加藤剛)が、若き日の自身を題材にした未完の脚本を看護師に語る。
日本映画全盛期の昭和35年。
助監督の牧野(坂口健太郎)は、行きつけの映画館”ロマンス座”で、戦前の古い映画を見るのが好きだった。中でも、ある映画に登場する王女(綾瀬はるか)に惚れており、その映画を何度も見返す日々だった。
いつものようにその映画を見ていると、突如停電が発生。電気がつくと、映画の中から飛び出してきた王女が、白黒のままそこにいた。彼女をアパートに連れ帰った牧野は、姫のわがままな性格に辟易しつつも、思いを深めていく。
…実写邦画のぎこちない恋愛描写に戸惑いつつ、綾瀬はるかだけを見ていた120分。
主人公が務める映画会社(京映東京という架空の会社)は、東宝や松竹なとの大手ではなく、猥雑な雰囲気の新東宝を意識していたり、主人公が繰り返し見ている映画が『お転婆娘と三獣士』という戦前の白黒トーキー珍品映画だったりする点は面白かったです。
劇中に登場する実際の映画も『女王蜂の怒り』というのが数少ないツボでした。
古くなった映画フイルムを廃棄する、名作ではなく消えていく無数の映画、などという表現が何度も登場。歴史に残る映画だけが映画じゃないという点を描いていたのは良かったです。
かといってこの映画が50年後も愛されているかどうかといえば、疑問が残ります。
★★★。綾瀬はるか最高。
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