mixiユーザー(id:6337596)

2018年01月02日01:09

695 view

後味最悪の宇宙サバイバル映画 『宇宙からの脱出』

批判覚悟で申しますと、ジョン・スタージェスという監督、あまり好きではありません。

『荒野の七人』は良かったけれど、これは原典が良いから。
『北極の基地 潜航大作戦』『大脱走』『ビッグトレイル』は長い長い…。

『OK牧場の決斗』と『鷲は舞いおりた』は快作でした。

全部を見ている監督ではなく、たまたま見ているものに好みが無いのかもしれませんが、上手な監督とも思えずに今に至っています(傑作と言われる『日本人の勲章』も未見です)。


そのジョン・スタージェスが宇宙を舞台に撮った『宇宙からの脱出』をWOWOWで見ました。
VHS以来ソフトが出ていないタイトルで、若き日のジーン・ハックマンが出ているなど、気になっていた映画です。『アポロ13』と『ゼロ・グラビティ』を先行したかのような物語です。

1969年のアメリカ(コロムビア)映画。同年のアカデミー賞で視覚効果賞を受賞しています。


【物語】
アメリカの宇宙船アイアンマン1号は、3人の乗組員(リチャード・クレンナ、ジーン・ハックマン、ジェームズ・フランシスカス)とともに、宇宙ステーションでの7か月の長期滞在へと旅立つ。しかし5か月を過ぎた頃から、乗組員に疲労が目立ち始め、計画の責任者であるキース博士(グレゴリー・ペック)は予定を切り上げさせ、乗組員に帰還を命じる。
しかし、地球への帰還船にトラブルが発生。大気圏への再突入に必要な逆噴射エンジンが作動せず、修理も不能であることが明らかになる。
酸素が欠乏していく中、地上の管制室では、救助ロケットを打ち上げるという賭けに出るが…。


…物語の展開上に不合理な点が多く、後味の悪い結末を迎えてしまうという点でも、苦行のような2時間15分でした。

グレゴリー・ペックの博士が無能で、どなり散らすばかりで対策を練られず、物語はどんどん悪い方向へ。中盤では乗組員たちを「今後の計画存続のために」見殺しにしようとして、大統領にたしなめられる始末です。

救出作戦が動き出してからも、事故の隠蔽を密かに進行させるなど、これほど腹黒いグレゴリー・ペックも珍しいほど。

ストレスで発狂寸前の若い乗組員がジーン・ハックマンで、彼の行動がたびたびピンチを巻き起こすので、ハラハラさせられます。

リチャード・クレンナとデビッド・ジャンセンは主役級なのに良い見せ場はなし。

むしろ面白い役なのがジェームズ・フランシスカス(乗組員の1人)で、学者肌で唯一まともな男。この映画のあとに出た『続・猿の惑星』でも似たような役だったので、もしやこのまま助からず猿の惑星に飛んでしまったのか?と思えるほどです。

オスカーを獲得していると言っても『007は二度死ぬ』の宇宙のシーンとほぼ同じレベル。
前年の『2001年宇宙の旅』をまったく超えられていませんでした。

もしや完全版かディレクターズ・カットでも存在するのかと疑ってしまうほど、不自然に唐突に終わります。

★★。初期パナビジョンのシャープな映像だけは見ごたえあり。
1 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年01月>
日 月 火 水 木 金 土
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031