原作・脚本・編集・監督を一人で手がけ、コアなファンがいることで知られる新海誠監督の最新作『君の名は。』を見てきました。
衝撃作『秒速5センチメートル』を見て以来、映画館で追いかけている監督の一人です。
>■新海誠、『君の名は。』で新たなステージへ 過去作との共通点と相違点から読み解く
(リアルサウンド - 08月26日 18:21)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=169&from=diary&id=4162363
【物語】
田舎町に暮らす女子高生の三葉(みつは、演:上白石萌音)は、時おり人が変わったようになると友人たちから指摘を受けるが、本人には自覚がなかった。一方、東京の男子高校生・瀧(たき、演:神木隆之介)も、同じような経験をしていた。やがて2人は、睡眠をきっかけに互いの体が入れ替わっていることに気付き、それぞれにルールを決めての入れ替わり生活を始めるが、それは間もなく起こる衝撃的な出来事の序章だった。
…新海誠は、ポスト宮崎駿・細田守などと言われている一人ですが、ここへきて独自の到達点に来たと言えます。それまでの「鬱」な展開は影を潜め、ほろ苦さはある程度残しつつも、爽やかなSFファンタジーを壮大に描いているからです。これまでの作品にあった「鬱」と「極めて日本的な湿気感覚」は非常に薄くなり、ミニマムに収束するかと思われた物語は、マキシマムな大団円を迎えています。
手を伸ばせば届きそうなのに届かない、名前も分からない異性への憧れは、描き方によっては気恥ずかしさに満ちるというもの。しかしそういった恥ずかしさもなく、かといって厳しい現実を直視させるようなバッドエンドにはしないで、純粋にシンプルに描いたのは正解でした(悪く言えば、新海誠の初期作品にあったような”尖ったもの”も無くなっているのが事実です)。
細田守の『時をかける少女』と『サマーウォーズ』との類似があるようで、実は反対にそれらの2作へのアンチテーゼであるようにも見えました。
公開規模が大きくなり、メジャーな映画監督になりつつある新海誠の到達点は、円熟味と言えるにはまだであっても、高い水準に位置することは明確です。
★★★★。よい映画です。
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