こちらのシネコンでは遅れて公開された『64 ロクヨン』前編・後編を続けて見てきました。
1970年代の邦画大作のような風格があり、見ごたえ十分な2本立てでした。
【物語】
昭和64年1月5日。
漬物工場を営む雨宮家の幼い娘・翔子が誘拐された。犯人のいう通りに身代金が支払われたが、翔子は遺体で発見され、犯人逮捕には至らなかった。
平成14年。
かつての事件は”ロクヨン”と呼ばれ、時効を前にして、再び捜査が行われることになる。
”ロクヨン”事件の初動捜査に加わっていた三上(佐藤浩市)は、県警の広報官となり、県警警務部長の赤間(滝藤賢一)と、記者を束ねる秋川(瑛太)との間で板挟みとなっていた。また、自身の娘の行方不明問題にも頭を悩ませていた。
そんな折、警察庁長官が視察に訪れることになり、殺された翔子の父・芳男(永瀬正敏)を訪れた三上は、彼の変貌ぶりに驚くも、14年という歳月の中で芳雄が抱いていたある感情に気付き、愕然となる。一方の県警本部では、本庁が県警人事に介入するのではという憶測から騒然となっていた。
そして、”ロクヨン”事件を再現するかのような、新たな誘拐事件が発生する。
…前後編合わせて4時間の長尺ですが、飾ったところのない正攻法の演出が良く、時間を感じさせませんでした。もっとも、怒涛の展開を見せる前編に比べて、ミニマムに収束する後編のテンションの下がり方には、やや不満も残ります。
『クライマーズ・ハイ』の原作者の作品らしく、組織内で激しく対立する人間同士が活写されており、迫力がありました(それにしても記者というのはここまで横柄なのか。記者の代表を演じる瑛太が憎々しいったらないです)。
佐藤浩市はいつもの暑苦しさが満点(ほめ言葉)。
豪華なキャストの中、粘着質の気持ち悪さを見せる警務部長の赤間=滝籐賢一が絶品です。ふだんは部下にも敬語で話しておきながら、激高するとボソッと「早くやれ、ウスノロ!」とつぶやく薄気味の悪さ。最高です。
監督の瀬々敬久は『感染列島』で個人的に気になっていた人。
評判の良くなかった『ストレイヤーズ・クロニクル』を、自分は評価しています。
★★★。
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