1970年の大阪万博の際に日本館で上映され、そのままお蔵入りとなっていた市川崑監督の幻の映画『日本と日本人』がBS日本映画専門チャンネルで放送され、見ることができました。
シネラマや70ミリ映画をも凌駕する8面マルチスクリーンという超弩級の大型スクリーンで上映され、その後上映の機会がなく、東宝の倉庫にフィルムが埋もれていたとのこと。本編映画の放送前に、この作品のあらましがドキュメンタリー形式で放送されました(ナレーションが、市川監督と公私ともに付き合いのあった石坂浩二)。
残念ながら音声トラックは消失しており、サイレントでの放送でしたが、その映像の綺麗なことと言ったら。ビスタビジョンで撮影されているため元々綺麗なのは分かりますが、保存状態の奇跡的な良さと、復元力の賜物です。
TV放送ではさすがに8面マルチスクリーンという訳にはいかず、シネスコ・サイズに再編集されてはいましたが、自由自在に映像を繰り出す市川崑演出は充分に見て取れます。
上映時間21分。富士山を中心に、日本各地の自然と文明を切り取ったドキュメンタリー映画です。
★★★。音声さえ失われていなければ。
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