mixiユーザー(id:6337596)

2016年01月17日02:53

514 view

市川崑監督のトラウマ・ムービー 『トッポ・ジージョのボタン戦争』

BS日本映画専門チャンネルで、市川崑監督の貴重な作品群の放送が続いています。

今日はイタリアとの合作人形アニメーション映画『トッポ・ジージョのボタン戦争』をやっと見ることができました。

10年ほど前にリバイバル上映され、DVDも出ていましたが、入手困難になっていおります。

1967(昭和42)年の作品です。


【物語】
ネズミのトッポ・ジージョ(声:中村メイコ)は、安眠を妨げられ、やむなく深夜の街を散歩することに。
赤い風船と仲良くなったジージョは、銀行の地下金庫に忍び込んだギャングに遭遇。金庫破りを阻止しようと奮闘する。
金庫の中には核ミサイルの遠隔操作ボタンが隠されていたのだが…。


※ご注意!以下、映画の結末に触れています※


…監督市川崑、脚本永六輔、ナレーション小林圭樹というとんでもない豪華さ。

人間の俳優によるライブとパペットの操演を融合させており、パペットが登場するシーンでは背景がほぼ真っ黒になるので、ほとんどのシーンが真っ黒というシュールな作品でした。

ただそれでも、主人公のジージョへの光の当て方からは市川崑監督らしいセンスを感じます。半面に光を当て、キャラクターの2面性をうまく表現しているのが分かります。

公開年が近いイタリア映画『黄金の七人』へのメタなオマージュがあるのも監督らしいです。

しかし、衝撃のバッドエンドにはちょっと驚きました。

ふつうのエンディングを迎えない作品が多いのも市川崑監督の特徴のひとつですが(『おとうと』『ど根性物語 銭の踊り』…)、この映画の終わり方と後味の悪さは別格です。

恐らく、公開された当時の40年前の観客には、子どももたくさんいたでしょうが、これはトラウマもののエンディングです。資料によると、同時上映がジャック・ドゥミの『ロシュフォールの恋人たち』だった劇場もあったようで、2本ともモヤモヤエンディングというのも強烈です。

何よりも凄いのが、『東京オリンピック』のあとにこの映画を撮っているということ。超大作のあとに小品を撮る。変幻自在な市川崑監督の実験精神にあふれた作品です。

★★★。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年01月>
日 月 火 水 木 金 土
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31