mixiユーザー(id:6337596)

2015年10月02日16:36

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人情派ホームズの活躍映画 『名探偵ホームズ 黒馬車の影』

先日つぶやいた珍映画というのは、イギリス=カナダ合作の『名探偵ホームズ 黒馬車の影』でした。

クリストファー・プラマーが名探偵シャーロック・ホームズに扮した映画で、1979年の作品。
オールスター・キャストに関わらず日本未公開です。

2800円ほどで国内盤DVDが出ていたのは知っていましたが、某サイトでなんと新品400円で売られているのを発見。あわてて購入したものです。

なぜ日本未公開だったのか疑問なほど、よく出来ています。


【物語】
19世紀末のロンドン。娼婦の女性が残忍な手口で殺される殺人事件が起き、世間では”切り裂きジャック”の犯行として騒がれていた。
犯行現場の商店の人たちからぜひ犯人を捕まえてほしいと依頼を受けたシャーロック・ホームズ(クリストファー・プラマー)は、友人のジョン・ワトソン(ジェームズ・メイスン)とともに捜査を開始するが、警視総監(アンソニー・クェイル)から圧力を受け、捜査を妨害される。


…監督が、スプラッター『死体と遊ぶな子供たち』や、下ネタコメディ『ポーキーズ』で知られるボブ・クラークのため、油断しておりました。

ホームズ映画のキモである、霧に包まれたロンドンの雑踏の風景美術もいいし、実際のロンドンのランドマークでロケーションした映像も美しい。19世紀末の大英帝国の影を、実にうまく映像化しております。あのビリー・ワイルダーの名作『シャーロック・ホームズの冒険』よりもリアルです。

脚本はジョン・ホプキンス(『007/サンダーボール作戦』)。コナン・ドイルの原作の映像化ではなく、切り裂きジャックを題材にしたオリジナルです。

クリストファー・プラマー演じるホームズは、被害者に同情して涙を流すなど、ほかの映像化作品とは異なる人情派探偵。決定的な証拠ではなく、状況証拠と人情をもって真相を明らかにするのというのは、渥美清が金田一耕助を演じた『八つ墓村』(1977)のようでした。ジェームズ・メイスンのドクター・ワトソンが、ホームズの相棒というよりも、兄貴のような存在として描かれていたのが面白いです。

警視総監役のアンソニー・クェイル、首相役のジョン・ギールグッドに加え、事件の鍵を握る女性にジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、怪しい霊媒師役でドナルド・サザーランドが共演。何とも豪華な顔ぶれで、70年代のアガサ・クリスティ映画を意識していることを伺わせます。


切り裂きジャックの影に政府の陰謀が絡むという大がかりな事件の割には、ホームズの兄で政府の要人・マイクロフトが登場しないというのはおかしいですが、細かなツッコミを抜きにしても良くできた面白い映画です。拾い物でした。

★★★★。
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