「週刊少年ジャンプ」に連載中の大ヒット漫画を実写映画化した『暗殺教室』を見て来ました。
先日の『寄生獣』然り、公開中の『ストロボ・エッジ』然り、日本映画でヒットする作品は漫画原作のものばかりですが、この映画もまたヒットの予感がします。自分が見た回は満員御礼のようでした(8割方、中高生)。
【物語】
高い偏差値を誇るエリート私立中学の3年E組は、学業に付いていけない落ちこぼれを集めた特殊クラスであったが、新しい担任の先生が着任する。
その担任とは、月を一撃で破壊するエネルギーと身体能力、高度な知性を持った謎のタコ型生命体であった。来年の卒業式までに自分を殺さないと地球を破壊すると告げる生命体は、防衛省の監視のもと、自らを殺す暗殺者を育成するために、このクラスにやってきたのであった。
驚異的な能力を持つ生命体”殺せんせー”に生徒たちは四苦八苦するが、どんな生徒に対しても真剣に真摯に接する殺せんせーに、生徒たちは親近感を抱いてゆく。
…たとえ沸点の低いお子様向け映画であっても、全力投球するのがアメリカ映画のいいところ。
そして、チープな内輪ネタと低レベルのVFXでお茶を濁し、国内だけはそれなりにヒットするのが、最近の日本製SF/ファンタジー映画の悪いところです。
この映画も後者の部類に入りそうなところを、ギリギリのところでその境界線を脱し、不思議と怒りの湧いてこない及第点の映画に仕上がっているのは、映画の根底にある”下らなさ”が、下らなすぎて怒る気になれないからです。
”殺せんせー”が、高速で分身を作り出す際の説明で、分身を作りすぎるとクオリティが落ちることをわざわざ描いて見せるシーンの下らなさ。低予算を逆手に取ったようなVFX(外注)。
これらはすべて、作家性の感じられないTV監督・羽住英一郎の標準的平均的演出力によるものなのでしょうが、だとしたら大したものです。三池崇史や園子温監督だったら、こうはいかないでしょう。
最大の驚きは、蜷川幸雄からクリント・イーストウッド監督作品まで幅広くこなす二宮和也のマルチな才能ぶりです(どこで発揮されているかは映画館でお確かめを)。
中学生どうしで殺しあったり、裁判をしたりするような殺伐とした映画が多い中、どう見ても中学生には見えない俳優たちによるほのぼの中学生映画である本作は、100円玉1個で買える清涼飲料水のようなお手軽さが魅力です。
★★★。
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