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このホームページに1652年のデルフトの地図がある。運河あるいは堀に囲まれている。フェルメールの家(義母の家)のあるカトリックたちの坊主横丁はどこだろう?
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世界遺産のようにみえるデルフト
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デルフト眺望、なんだか広く見えるので港かと思っていた。
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その現在地、運河だった。
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トレイシー・シュバリエ「真珠の耳飾りの少女」白水社2000(1999)を図書館でみつけた。映画は原作にほぼ忠実だったが、私に若干の誤解があった。
一番大きいのは、二人の関係である。フリート(映画ではグリートだったが、小説ではオランダ語読みらしい)は、女中から助手兼モデルとなるが、それだけの関係と思っていたが、どうやら妻の嫉妬は正解だったようで、プラトニックではあったが、耳飾りを付けているところを撮った画像が二人の内面を顕していたようである。
フリートは1664年16歳の時から66年の絵の完成まで足掛け3年間坊主横丁にいて、解雇された後、肉屋のピーターと結婚。1676年のフェルメールの死は噂で知っていただけだったが、女中のタンネケに呼び出されて10年ぶりに家族に再会する。意外にも赤ん坊だったはずの男の子が彼女を知っていた。お父さんが死ぬ前に持ち主から絵を借り出して眺めていたというのだ。ということは、10年後28歳でも容姿が変わっていなかった、と作者は示しているのである。
真珠の耳飾りを遺贈してもらったが、それを売り払い滞納されていた肉代金としてピーターにわたし、残りは見つからない様に隠したとのことである。
これでピーターはもうフェルメール家のことを忘れるだろう。そして、残りの金がフリートとフェルメール、二人だけの証なのだった。
原作は、坦々と17世紀中ごろのデルフトの生活を描いていた。商人・職人の町であるが、世帯主が事故になり(フリートの父のように)、あるいは病死すれば(フェルメール家のように)破産が待っている。
それに、ペスト。フリートの妹がかかって、その一画は隔離される。解除され、フリートが駆け付けた時はすべて終わっていたのである。
面白いのは職人らしい人の見極め方である。フリートが肉を買いに行った時、これは映画でもあったが、彼女はこれは古いと言って肉をもどす。肉屋は何かいわくありげに新しい肉を渡すのだが、これはフリートを試していたのであった。肉屋の嫁になれると。
ということで、これはロバート・ジェームズ・ウォラー「マディソン郡の橋」1992(クリント・イーストウッド主演・監督の映画化1995年)だった。4日間の恋。凡庸な夫と子供の家庭を守るために再び会うこともなく、しかし死ぬまで続いた思い。作者トレイシー・シュバリエは、この思いをフリートに託したのである。
確かに奥ゆかしい人はいる。「伊豆の踊子」が大ヒットし、映画化された時、川端康成は踊り子やその家族が名乗り出るだろうと思ったらしいのだが、ついにそれはなかったとのことである。
ちなみに、年表を見るとフリートが坊主横丁にいた1665年は、徳川幕府が貿易相手国をオランダに限定した年だった。
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