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2021年12月18日10:04

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民主対専制2〜バイデン政権で対中政策に変化

●バイデン政権で対中政策に変化

 米国では、2020年11月に大統領選挙が行われた。現職の共和党トランプ大統領が敗れ、民主党のジョー・バイデンが勝利した。
 この大統領選挙では、大規模な不正行為があったことを示す多くの証拠が挙がった。投票を集計する機械を操作してトランプに入った票を減らしてバイデンの票を増やしたことや、バイデンと書かれた投票用紙が多数、集計場に持ち込まれたことなどが明らかになっている。だが、主要なマスメディアは、トランプは根拠のない主張をしていると決めつけて、事実を報道しなかった。
 本年(2021年、令和3年)1月、選挙の結果に不満を持つ人々が、ワシントンの議会議事堂に乱入する事件が起こった。マスメディアの多くは、トランプが群衆を扇動し、トランプ支持者が乱入したと報道した。だが、その報道への疑問も上がった。
 バイデンの大統領就任後、2月初めに行われた「世論調査では、回答者の32%が「大統領選で正当に勝利しなかった」と答えた。特に共和党支持層は7割が「正当に勝利しなかった」と答えた。国民の3割がバイデンは選挙違反をして大統領になったと見ているわけである。
 これこそ民主主義の危機である。米国の民主主義の核心は、大統領を国民の選挙で選び、大統領に国政を委任することにある。その米国の民主主義が危殆に瀕している。これは、世界の民主主義の危機でもある。バイデン政権に民主主義勢力を指導する資格があるのかという問題が付きまとう。だが、今日の世界で中国の脅威に対処するには、そんな米国でも対抗軸として立てる以外に方法がない。
 トランプ前大統領は、「アメリカ・ファースト」を打ち出した。自国の利益の追求を優先する自国第一主義である。外交では大統領の個人的な判断が強く打ち出された。これに対し、バイデン大統領は、国際協調主義を打ち出した。各国との話し合いを重視する姿勢である。米中関係については、トランプ政権が「対決」を打ち出したのに対し、バイデン政権は衝突を避けて「競争」に替えた。中国に対しても、対話によって協力し合える分野を見出そうとしている。
 バイデン大統領が中国に対してどういう政策を行うかが、世界的に注目されてきた。米国では、数年前から中国が米国の先端技術や軍事技術を盗んでいることが大きな問題になり、国民の中国に対する見方が変わった。国民の70%以上が中国に厳しく対処すべきだという意見になっている。さらに国民の大多数が中国に反感を持つようになったのは、コロナの感染である。中国から来たコロナによって、多数の死者が出たり、仕事を失い、生活が苦しくなったと考えている米国民が多い。バイデン政権は、こうした国民の感情を無視した政策は出来ない。
 米民主党は、伝統的に内政外交で人権問題を重視する傾向がある。中国の新彊ウイグル地区では、ウイグル人への激しい迫害が行われている。習近平は、人口の1割に上る約100万人を強制収容所に収容し、拷問、強制労働、民族語教育の禁止等によって漢族に同化させようとし、女性に不妊手術を強制し、性的暴行を繰り返すなど、民族を消滅させる政策を行っている。米欧諸国は、その迫害をジェノサイド(民族絶滅)として非難している。バイデン政権も、当然、対中政策で人権問題を争点とすることが期待されている。
 だが、対中政策において最大の問題は、バイデンは根本的には親中派であり、中国と裏では、深くつながっていると見られることである。バイデンには息子ハンターの事業を通じて、中国からカネをもらっていたという疑惑がある。中国に弱みを握られている。そこに中国が付き入られる隙がある。自己保身のために、人権問題においても、言葉だけは勇ましいが、実効性のない対応で、政治的なパフォーマンスに留める可能性がある。
 次に政治的な理念については、トランプ政権が「自由」を強調したのに対し、バイデン政権は「民主主義」を強調している。これは、共和党が自由を最高価値とする古典的な自由主義を根本に持つのに対し、民主党は自由だけでなく平等に配慮する修正自由主義を根本とすることによる。
 バイデン大統領は、米中関係を中心とした世界の構図を「民主主義対専制主義」ととらえ、専制主義の勢力に対する民主主義の勢力の連携を図っている。そこにおける重大な問題は、自由、民主主義、人権、法の支配は、しばしば人類の普遍的な価値とされながら、実際には普遍的な価値になってはいないことである。その点について次に述べる。

 次回に続く。

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