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2020年02月07日09:45

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台湾の自由と民主主義を支援しよう2

●台湾と中華民国

 台湾はもともと、シナ大陸の一部ではなく、シナの支配を受けたこともなかった。日本と清が日清戦争で戦い、勝った日本は、台湾を割譲され、以後50年間統治した。この間、日本は台湾の開発に努め、教育・衛生・建設・食糧生産などで、さまざまな貢献をした。
 日本が大東亜戦争に敗れた後、台湾の帰属は保留となった。シナ大陸では、1946年(昭和21年)から国民党軍と共産党軍による国共内戦となった。
 ここで国民党軍というのは本来、中華民国の正規の軍隊である。中華民国は1912年にシナ大陸で建国され、蒋介石政権は、シナ大陸を統治する正統な政府だった。中華民国は、第2次世界大戦では連合国に加盟した。その政府軍に対して、共産党軍は反政府軍である。
 内戦は共産党軍が優勢に戦いを進め、1949年(24年)5月、共産党軍は国民党軍を大陸から追い出した。中華民国総統の蒋介石は、大陸を脱して台湾に移った。蒋介石は、中華民国政府を台北に置いた。その結果、台湾は大陸から侵入した中華民国政府に支配されることになった。
 蒋介石の国民党政権は、台湾人を一方的に搾取し、殺戮し、暴虐の限りを尽くした。外来のシナ人による支配は、台湾人を抑圧し、民族的アイデンティティを奪うものだった。
 中華民国は、第2次世界大戦後、連合国が常設的な組織を作ると、「連合国=国際連合」の一員として、安全保障理事会の構成員となった。
 1949年(昭和24年)10月、シナ大陸では、中国共産党が中華人民共和国を建国した。中華人民共和国は、ソ連の支援を受けてできた国であり、1950年(昭和25年)にソ連と中ソ友好同盟相互援助を締結した。アメリカは台湾に逃れた中華民国を支持し、台湾海峡を挟んで東西両陣営がにらみ合う構図となった。
 1950年(昭和30年)6月、朝鮮戦争が勃発した。アメリカ政府はそれまで国民党のあまりの腐敗ぶりに呆れ、台湾が共産化されてもやむなしと見放しかけていた。しかし、朝鮮戦争でアメリカ政府は態度を一変させた。朝鮮半島が共産化され、台湾も中国によって共産化されたら、アメリカは東アジアで決定的に後退してしまう。そこでアメリカは台湾の中華民国を支持し、台湾を防衛する方針を固めたのである。
 この結果、台湾海峡を挟んでアメリカと中ソという東西の両陣営がにらみ合う構図となった。台湾の立場で言えば、東アジアで冷戦構造が固定したので、アメリカの後ろ盾を得て、共産中国に併合されずに独自の道を歩むことができたのである。
 中華人民共和国は、建国後、核兵器の開発に力を注いだ。中国が国際社会で影響力を増すと、アメリカは、それまでの反共政策を改め、台湾より共産中国を重んじる方針に転じた。それまで中国の国連加盟を阻止していたアメリカが中国の加盟に賛成し、強く後押しした結果、中国は、1971年(昭和46年)に国連に加盟を許された。この時、蒋介石政権は、国連から脱退した。脱退したのは、厳密には蒋介石政権であって、中華民国そのものではない。しかし、実質的に台湾は国連から追放されたに等しい。国連の代表権は、中華民国から中華人民共和国に移った。また、共産中国は、台湾に代わって国連安保理の常任理事国となった。
 中華人民共和国の国連加盟の翌年1972年(昭和47年)2月、アメリカのニクソン政権は、キッシンジャー外交によって、電撃的な米中国交回復を行った。中ソ対立が激化する中、アメリカは中ソを分断することに成功した。アメリカは、中華人民共和国と国交を回復する一方、中華民国とは国交を断絶した。
 米中国交回復は日本の頭越しだった。日本はアメリカに追従するしかなく、1972年(昭和47年)9月、日中国交回復とともに台湾との断交を選択した。独自の国防力を持たないわが国は、国家存立のために日米同盟に頼らざるを得ず、外交もまたすべて対米関係を軸とするしかなかった。
 日本は、米国等とサンフランシスコ講和条約を結んだが、中華人民共和国と中華民国は、ともに講和会議に招かれなかった。日本は、中華民国とは、別途交渉を行ない1952年(昭和27年)4月に日華平和条約を結んだ。中華民国は同条約で、「日本国民に対する寛厚と善意の表徴として」賠償請求権を放棄した。わが国の政府は、1972年(昭和47年)年9月に行なわれた日中国交正常化で、日華平和条約は「終了」したとしている。

 次回に続く。

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