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日記一覧

この春オープンの予定が遅れて、先月から、日時指定前売り券でスタート。ほぼ2週間前に申し込んだら、意外にラクに求めていた時間が取れた。正門前では館員さんが「本日の日にち指定券は完売です」とマイクでアナウンスしていた。混雑を覚悟して行ったら、ロ

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「カケラ」湊かなえ著
2020年07月01日21:47

とても面白かった、ほぼ一気読み。もしも電車内で読んでいたら乗り越していた類いの長編。ある田舎町で、少女が大量のドーナツに囲まれて自殺という記述の後に、まずはプロローグがあるのだが、自殺した少女との関係はわからないまま、本編は章別の主人公によ

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「罪と祈り」貫井徳郎著
2020年06月27日17:00

昭和から平成に代わる時に起こった誘拐をベースにした二重仕掛けのクライムサスペンス。重くて読み応えあり、面白かった。元警官の父・辰司が殺された。一人息子の亮輔は死の謎を突き止めるべく、親友で刑事の賢剛とも相談しつつ、辰司の周囲を調べ始める。す

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「狐狼の血」の続編で、主人公は若手警官なのだが、端的に言って暴力団の抗争の物語ーーいわゆるヤクザもの。読書好きになってン十年、まさか私がこの手の小説にはまるとは、と自分でも驚いている。面白かった。前作の結果、広島県警の中でも都会の"呉原市"か

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日本ミステリ史に残る「悪徳警官小説の金字塔」で、日本推理作家協会賞受賞作。バリバリのハードボイルドそのものなもので、これミステリ?推理小説?と私は感じる。もちろん犯罪小説ではあるけど。映画化もされた。舞台は昭和63年の広島県の"呉原"市、って

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専業主夫日常を、東京の郊外を舞台にして描く中編。ほんわかした優しい物語。東京都でも川の近くだと、こんな自然があるのだ、と気づかされつつ、(実は私もまさに目撃しているーーセキレイの尾っぽ振りとか夜のタヌキとか)幼稚園児を育てる主夫のお仕事物語で

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去年七月出版の長編だが、今この時期にドンピシャで、とても面白い。この作家は目の付け所が鋭くて、先見性に感心。主人公は菓子メーカーの広報/苦情担当の、ヒラ社員・岸。彼がひょんなことから人気グループのメンバー・ヒジリと都議会議員の池野内と知り合

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母と娘の物語であると共に、独身女性の奮闘もの。面白かった。同棲していた恋人に騙され全てを失った倫子。只一つ残された、祖母の糠床を抱えて、故郷に帰り、母の下で食堂を始めることに。天才料理人でもある倫子、しかし母とは幼い頃から折りが悪く支えてく

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はらはらワクワクはないが、引き込まれてゆく長編。とても面白かった。去年の芥川賞受賞作「むらさきのスカートの女」が良かったので借りたのだが、テレビ(王様のブランチ)で、村田沙耶香が薦めていたから惹かれたのも事実。主人公ちひろは姉との四人家族。と

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近未来を舞台にした、ディストピアものなどの短編集。かなり頑張って想像をめぐらせながら読まなくてはならず、すらすら進めなかったせいか、面白いとは思うのだけれど、この手のお話は今の巣籠もり期には、あまり向かないかも。最後に収録された「チョイス」

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直木賞と本屋大賞同時に受賞の大作、さすがに読みごたえある面白い長編だけれど、私としては、こう感じざるを得ない。もどかしいーー或いは、自分の教養の低さが情けない。実在する浜松国際ピアノコンクールに、綿密な取材をしての著作ということで、とにかく

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「夏物語」川上未映子著
2020年03月18日12:30

「乳と卵」の続編のような長編で、とても良かった。大阪弁爆発で柔らかな口調で運ばれて行くが、子供を強く望む若くない独身女性の、とても真剣な物語。若手小説家の夏子は大阪出身で東京で一人暮らししている。家族は娘と共に大阪に暮らすシングルマザーの姉

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80年代半ば、実際に起きた江崎グリコ社長誘拐事件を素材にまるで、コールドケースを暴いて行くような長篇。 迫力があってとても面白かった。京都のテーラーの主・俊也は、自宅にあった古いカセットテープを見つける。そこには、昭和の犯罪史に残る誘拐事件

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とても面白かった。登場人物全てが好ましい。本屋大賞を受賞したと聞いても、何となく手が出なかったのは、辞書編纂という仕事に対しての、地味そう、という偏見。確かに想像を絶するような緻密さが求められるが、派手さはなくとも大変魅力的に描かれている。

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大作目白押しの中、小スクリーンのためか平日昼間ほぼ満席。ジェニファー・ロペスによる、Jローのための映画。とにかく凄かった。ストーリーとしては、なかなか面白かったけど、今公開しているNYものなら「マザーレス・ブルックリン」の方が私は好き。どん底

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割引デイの夜の回は満席。 韓国映画を映画館で見るのは初めて。行ったこともない国だから、見るもの聞くもの全てが新鮮だった。事業に失敗した父親、大学受験に四度も落ちた長男と妹ら、家族四人が半地下の劣悪な住まいで暮らしている。そこへ長男の友人が金

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「カザアナ」森絵都著
2020年02月10日17:50

近未来の日本を舞台にした、母子と'特殊能力'集団との物語。かなり面白いが、ホラーとは異なるゾワッとした感じの話。日本は観光国家に舵を切り、テロが無いのが自慢となっているが、東京のあちこちはドローンやらカメラやらで監視され、非日本的なものは排除

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大田区に住んでいる友だちと久しぶりにランチ。真ん中の渋谷で待ち合わせしよう、とまずはデジタルハチ公へ。一番最近のビル、元の東急プラザは10時半にはガラガラ。最上階に近い屋上形式のオープンエアの物見所から見晴らすと駅の向こう側のスクランブルス

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アカデミー賞脚本賞候補作、面白かった〜。富豪の不審死、癖のある遺族、忠実な使用人、そしてダニエル・クレイグ演ずる名探偵。大きな屋敷で人気作家が首を切って死んでいるところから始まる。一見自殺だが、相続対象となる長女、亡き長男の妻、次男、その伴

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ニューヨークもの、として括るなら「ジョーカー」より遥かに好み。若い頃から演技派として鳴らしてきたエドワード・ノートンがブルース・ウィリス演じる探偵フランクに拾われて育てられた若手として、殺されたフランクの復讐をすべくNY を舞台に活躍する古き

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「キャッツ」
2020年01月24日17:04

大好きなミュージカル、初日に行ったら、最大スクリーンに半分位の入り。ミュージカル映画として良くできていて、とても楽しめた。とは言っても、舞台の方を全く知らない観客には「なんじゃこれ?」かも。ただし、後から知ったけど天皇皇后両陛下が試写会にい

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ホスピスに入院する女性の話、というので借りてみたら、思いっきり感動作。心底驚いた。こんなにも軽いタッチというか日常を語るような文体で、人生の最期を語りつくすなんて。すごい。電車などの公共の場では絶対に読まないでください、というジャンルの小説

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イタリアルネッサンスの名画もあるというので足を運んだ。月曜の午前、空いていた。ほとんどの作品が人物だけど、肖像画ばかりではなくて、また、風景画の優れた作品もあって、なかなかのバラエティーだった。でも、やはり印象に残ったのは、フランツ・リスト

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前回の芥川賞受賞作、この作家は初めて知ったけど、読みやすくてテンポがよく面白かった。主人公の「わたし」は近所に住む、目立つ存在の女に取りつかれ、ストーカーのように観察を続けている。いつも紫色のスカートをはいている彼女の様子が主人公の視点で細

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「某」川上弘美著
2020年01月14日16:50

ボーッと出現して「変化」する、人間の形をしているが人間ではないそんな者達の不思議なお話。まずは年齢も性別さえもわからない主人公が、病院で医者とナースと会話のやり取りをする。ちょっと辛辣だったりクスッとするような言葉に読み手は引き込まれどんど

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最初の第一作が衝撃的に面白くて、はまる人が少なくなかったのだが、第二作で少しガッカリ、とは言っても、このシリーズはとにかく巨編であり続けた。最後の一作だから大きなスクリーンでと思ったら、日本橋か日比谷のドルビーしかなかった。アナ雪に負けてる

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今オーストラリアからホストシスターの一家が来日していて、新宿のホテルに滞在中。待ち合わせに少し早く着いたから、記念に撮影。この後午後7時ぴったりに、このゴジラが吠えてビームを吐いた。私はスゴく喜んだけど、オーストラリアでは全く人気薄のようで

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この時期、国立は、ちょっとおしゃれになる。高尾に祖父のお墓参りに行った帰り、マジックアワーを狙って国立市内へ。駅に程近い富士見通りのずっと先には、くっきりと美しいシルエットの富士山通りの中程には、昔からの個人商店、レコードショップのアポロま

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「Iの悲劇」を読んで、日本推理作家協会賞受賞作を読んでいなかった、と借りてみた。何も前知識なく開いたら、いきなりの12世紀イングランド!大衝撃を受けつつも、読みやすくて、サクサク進めて面白かった。小さな2島の領主の娘が、殺人事件を解決すべく

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