mixiユーザー(id:7990741)

2024年01月20日20:44

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「アイスネルワイゼン」三木三奈著(文學界 23年10月号)

今回の芥川賞候補作だったが、賞を逃した小説。
読みやすくてズンズン読んでしまったが、賞には届かないのは納得。

琴音は会社勤めを辞め、個人でピアノ教師などをしながら一人暮らし。
その生活は、読み進むに連れて、安定していないとわかってくる。

伴奏の仕事の口利きをしてくれた友人や、
クリスマスイブに、琴音を気遣って家に招いてくれる友人らから
段々と、琴音の今に至る人生が明らかになる。

自業自得と片付けられるかもしれないが、
底辺からは程遠くに居たはずの若者が
1つ間違えたために、転落していくような
やりきれなさを提示している感じで、
考えさせられる物語。

ウッディ⋅アレン監督の「ギター弾きの恋」(ショーン⋅ペン主演)の
最後のセリフを思い出してしまった。
"I made a mistake!"
だったと記憶しているけど、どうかな。
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