コロナ禍の短編集、ギシギシした世相を反映したような物語ばかり。
面白く読んだけど、好みのお話はなかった。
整形オタクとでも形容すべきな若いOLと職場の女性たちの話、
あまり有名ではないYouTuberを、勝手に激推しするバイト女子の顛末、
表題作は、若い夫婦が妻の仲良しの新築の家に遊びに行くと…
そして、オマケの書き下ろしは、綿矢りさ自身をモデルにしたと思わせる、
アラフォー女性二人の辛辣なケンカを笑い話に仕立ててある。
最年少芥川賞作家も、こんなに巧みに物語を紡いでみせるベテランになったのだな、
と読み手に感じさせる、そんな1冊。
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