コロナ禍を反映したものも含めた短編集。
とても面白く小気味よいのもあった。
菊池寛へのトリビュート的な作品から始まり、文藝春秋がフィーチャーされているから、最初の短編は少し腰が引けたけれど、
2作目辺りからグングン引き込まれた。
若い女性を主人公にしたものもあるが、
菊池寛始め、概ねシニア男性に焦点があたっていて、
それがこの本のタイトルになっている理由か、と。
ヒロイン達は貧しかったり離婚しようと頑張ったり、
かなりのハンデを背負いながら、がむしゃらに道を切り開いていこうとし、
シニアの面々は裕福で、立場を利用しようという姿勢が
ちょっと皮肉めいた視点で描かれていて、面白かった。
最後の作品は石井桃子が「活躍」する、実話に基づいたお話?
彼女たちが大変魅力的に描かれていて好ましい。
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