この作家の、ドイツと日本ばかりでなく、国をまたがる感性が好きなので、手に取った。
けれども正直、この短編集は私の感覚にはいささか too much。
ちょっとがっかり、だった。読み手の力不足、とでも言おうか。
それでも第一作目の「胡蝶、カリフォルニアに舞う」は、留学したナンパ男の独白形式で、
軽い読み物風ながらも、外国人から見た日本を皮肉っているような箇所が面白く、楽しめた。
初編がそれで、期待しながらほかの作品も読んでいくと、難解さが増して、
この本の中で、他に面白さを感じられたのは、標題作のみ。
ちょっと残念な読書だった。
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