ブロードウェイのミュージカルを映画化。
舞台の主役が主演しているが、共演の女優二人がとても良かった。特に、エイミー•アダムスが素晴らしかった。
エヴァンは孤立して友だちのいない高校生、
たまたま出会った、やはり孤独なコナーに、腕のギブスにサインしてもらった。
ところがそのすぐ後、コナーが自殺。
ポケットにエヴァン宛の手紙があったところから、
エヴァンはコナーの家族達と関わるようになるが、
その手紙はエヴァンが、セラピーのために自分で書いた物だった…
この映画は心を病んだ若者をみごとに描いているのだが、
辛さや孤独感を表す歌が、メロディアスで、切々と観客に訴えてきて、
暗くならずに、かつ、歌やダンスだけではない。
ストーリーの舞台が高校と高校生の家庭で、
華やかなコーラスは主として高校で繰り広げられるから、
若者にばかり目が行くが、実は息子の親、特に母親の姿が痛々しく、
慟哭なしで悲しみを描ききっている感じが、本当に辛そうで秀逸だった。
エンドロールには、コナーやエヴァンのような思いをしている若者に向けて
相談するフリーダイヤルの番号(いわゆる800)まで出てきて、リアル。
最後には、日本語でもメッセージがあった。
切なくて美しいメロディーを楽しみつつ、
色々考えさせられる、孤独を感じている若者とその親に特にオススメの映画だった。
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