重い小説だった、するすると読みやすいのに。
テーマは子供と脳死。
薫子は広尾で素敵な邸宅住まいの社長夫人。
幼い娘と息子がいるが、夫の浮気により別居中だ。
実家の母と結婚した妹に子供を預けたところ、
娘の瑞穂はプールで溺れてしまい、「脳死」に陥る。
夫婦は臓器提供を勧められるが、あるきっかけで拒み、
夫の会社の優秀な研究員の働きなどにより、瑞穂を自宅で介護するようになる・・
子供の脳死を認めたくない強くて魅力的な薫子と
彼女の奮闘に協力する者たちとの「闘病記」であるのだが、
近未来的医療テクノロジーにより、私にはホラーの香りが感じられる。
何とも独特な長編。面白かった。
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