テレビドラマのための書き下ろし小説、ということだけれど、おもしろかった。
ヒロイン二人は、別々の児童養護施設で育った若い女性。
うち一人は県会議員の妻で、一人息子がいる。
もう一人は(お約束の?)新聞記者。
その子供が誘拐され、彼女たちをめぐる人々に、次々と疑いをかけながら、
ヒロインたちの生い立ちなどが明らかになっていく。
特に、いわば玉の輿で結婚した方のヒロインをめぐる
姑とか夫の後援会の幹部たちの描写が、よくて、
選挙事務所の様子など、なるほど、というディテールで、
この作者らしい”表面はニコニコしている感じの良い人だけど、実は・・・”的な
いやーな感じが、よく描かれていた。
読みやすく、ずんずん読み切った、軽めの一冊。
ドラマの方も見てみたかった。
というか、映画化も、アリなのでは、と感じた。
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