切ない、変わり者の恋愛や友情もの短編集。
川上節が楽しめる佳作集といえる。
ちょっとファンタジー要素が入っているところも彼女らしい。
たとえば一作目「一実ちゃんのこと」は、クローン人間の話。
一という数字が表すのは、二も三もある、ということ。
恋愛ものではないけれど、主人公の好意を、うまく表現している。
相変わらずの、不思議系或いはヘン系の登場人物たちに、わくわくはしないまでも、
クスっと笑える要素が満載。
なんか、ほっとするような話とか、首をひねって終る、またはプッと噴出しながらページをめくる、
というような軽い読み物だった。
それでも、やっぱりこの人の文章やストーリー展開はステキだと思う。
ログインしてコメントを確認・投稿する