mixiユーザー(id:7990741)

2014年11月23日17:32

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「紙の月」 宮沢りえ主演

宮沢りえ主演による、ちょっと大人向けの映画。
競演の小林聡美の方がベテランだし演技派だと思うけど、でも、主演女優は大したものでした。

女子銀行員による、いわゆる横領の話で、さらには男に貢ぐというところも典型的。
なのに、登場人物の全てがはまり役で(元アイドルも含め)、迫力あるというか、見ごたえがあって面白かった。

設定が1994年、つまり携帯があまり普及していなくて、さらにオンラインバンキングなどなし。
地銀の銀行員(宮沢りえ)は、自転車をこいで現金を集金し手渡しに行ったりと、個人客の取り込みに奔走している。
そんな状況で、彼女が、アルバイトから契約行員に昇進したというところから話が始まる。

元銀行員と一緒に見たのだが、彼曰く
「あれなら横領できるな。」と。
嘘っぽさが少なく、リアルだったという。まあ、地銀という設定もあるだろうけど。
キモになるのが、郵便物なのだが、そこのところの管理の甘さも、映画では納得させるような設定になっていて、
ここ、おかしいのでは?という点に、しっかり理由がつけられるところが見事。

夫との間に子供は無く、仕事人間でデリカシーに欠ける彼に、実は不満が募っていたのだ、
ということが、時計という小道具で、早々に明かされる。
そのあたり、うまい作り方だなぁ、と感心してしまった。

貢ぐ相手役の大学生が池松壮亮なのだけれど、決して美形とは見えないのに、独特の非・清潔感(不潔とは違う)が
何ともはまり役で、とても良かった。
(テレビドラマ「MOZU」での女装も、なかなかのものだったけど)

恐らく小説として読んだら、どの登場人物も好きになれないのだったろうに、
こうして映画になって照明やら背景やら、カメラワークにどっぷり操られると、
やはり主人公に味方してしまう、
そんな映画だった。
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