今年のアカデミー賞作品賞有力候補というので、
コロナ第4波に突入前に、と行ってきた。
満席!
レディースデーの混雑かと思ったら男性も多かった。
アメリカ西部を、キャンピングカーで暮らしながら移動して行く未亡人ファーンの物語。
亡夫と暮らしていた町が、地場産業の撤退により、全く無くなってしまい、
郵便番号さえ消滅してしまった。
冬の寒い中、キャンピングカーに乗り込み一人旅立つところから映画は始まる。
行った先で短期のバイトをしながらのその日暮らしのファーン。
自らノマド生活を選んだ人々と巡り合い、仲間との楽しいひと時もある。
ところが一度車の調子が悪くなってしまうと、たやすくは解決できない。
アメリカ西部の大自然を、季節の良いときは満喫し、厳しい冬には苦労する。
そんな中ファーンの生き方に大きく影響を与えるような人も現れてくる。
ハラハラやドキドキは皆無に近いのだが、
アメリカの大自然と、ストーリー展開にぴったりの音楽が実に素晴らしい。
またプロデューサーも務めるFマクドーマンドの
大胆とも言える女優魂に感服させられる。
生きにくい社会で、低所得ながらも自我をハッキリ持って生きていく
中高年たちのロードムービーだった。
今年の他の候補作を見てないから何とも言えないけれど、
これが作品賞に選ばれるのか?
マクドーマンド主演作ならば「スリービルボード」の方がメリハリあって面白かったと思う。
楽しむというよりも、味わう
そんな映画だった。
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