読書好きの友人に勧められて読んだら面白かったヴァチカンもの。
そういえば彼女はダン•ブラウンが好き。
主人公はイスラエル諜報機関の長官アロン、
家族揃ってイタリアに休暇に出かけたところから始まる。
ローマ教皇が不審死をしたと、親友のドナーティ大司教から助けを求められ
ヴァチカンに出向くと…
イタリアばかりではなくてヨーロッパを駆け巡る
探偵活動及びスパイアクションが繰り広げられるのだが、
何せアロンのバックには、かのイスラエルのムサード(モサド)らしい組織がある。
その諜報活動は超絶いや笑えちゃうようなレベルとでも言えようか。
だけど私にはけっこうリアルと感じられたのは、
10年以上前に、20世紀末の東京で起きたあの薬品テロで使われた薬剤名を用いて
教育目的で、試しに、アメリカの医療データベースを検索した時にヒットした
数少ない論文の執筆された国が、
イスラエル
その時私は、かの国が迫害され続けた歴史の上に建国され、
国民は自国を守るために叡智を尽くして防衛(及び攻撃?)に励んでいる、とわかった。
大学の文系学生の授業の準備の一コマだったのだが、
思わぬ収穫だった。
ユダヤ人が、どうしてカソリックに憎まれるようになったかを論じ、
その原因となった事象は虚偽だと、著者は延々と述べまくるのだが、
それはそれで興味深く読めた。
で、あとがきを読むと、フィクションです、との断りは、ちゃんとある。
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