mixiユーザー(id:7990741)

2019年10月05日21:08

140 view

「墓場の少年」ニール・ゲイマン著、金原瑞人訳(角川文庫)

ナルニア国お薦め。ニューベリー賞とカーネギー賞を両方受賞という、
いわば英語児童文学金字塔に輝く傑作ということで借りてみた。

墓場ものファンタジーだから当然死者がわんさか登場するのだが、
ダレン・シャンなどとは全く趣が違う。
著者は「ジャングル・ブック」に影響を受けた、というが、
孤児の成長記みたいなストーリー。
独特なもので、あまりすらすらとは読めなかった。

でも、最後にかけての盛り上がりはとても面白かった。

児童文学のはずなのに、いきなり一家惨殺シーンから、始まる。
しかし、まだおむつをするほどの幼い男の子は、ただ一人免れて
墓場に逃げ込むと、墓地に葬られた優しい人々が彼を育ててくれる。
ノーボデイという名前を付けて。

とにかく、主人公のボッド(ノーボデイ)が、可愛い。
だから周りの死者達が色々と世話をしてくれる。
でも、墓地にいるのは死んだものばかりで、更に
ボッド一家を殺した残虐な犯人は、ボッドをも殺そうと狙っている。
そんな、チャグム的な少年ボッドは、人間であるという特性を生かして、
墓地の外にも出ていこうとする・・・

不思議な、でも現代リアルも交えて、大変個性的な物語だった。


0 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年10月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031