今、北海道を書かせたら、この作家。
今回は札幌からあまり離れていない町・江別の
ビストロでバイトをする小説家志望の中年女性の物語。
いつものドロドロした恋愛ものとは一味違った、
お仕事小説の色が濃い作品だが、
小説家ということは著者本人の仕事だから、
「砂上」は書けても恥、書けなくても恥でした。
と著者自身がコメントを出している。
主人公と担当編集者とのやりとりは、
小説を出版する過程を覗き見ているようで興味深い。
今回は期待したほど、北海道の厳しい自然や環境の描写はなかったのは、
舞台が「いつもの」釧路ではないからか。
それでも、読みやすくて楽しめた。
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