今年のカンヌに出品された作品。受賞は逃したけれど。
タイトルが表すように、海街こと鎌倉に住む姉妹たちの、一年をつづったような穏やかな映画だった。
賞を取れたら、私としては ?な感じ、でも、さすが出品されるだけのことはあるような映像だと思う。
鎌倉の古民家(定番の江ノ電・極楽寺駅近く)に暮らす四姉妹は、父が愛人を作り出て行き、さらには母も「不在」。
お祖母ちゃんも亡くなっているが、その梅酒は残っている・・・
ということで、昭和の雰囲気たっぷりの日本家屋での、四季の暮らしを綴りつつ、
現代的で奔放な次女(長澤まさみ)、ちょっと変わり者で少年っぽい三女(夏帆ーー原作の漫画ではアフロヘアなのに)をとりまとめてきた、
クラス委員タイプの長女(綾瀬はるか)が、思い立って、父の葬式後に、父の亡き二番目の妻の娘(広瀬すず)を引き取るところから、物語が始まる。
ヒロインは綾瀬はるかなのだろうけど、でも異母妹役の広瀬すずの魅力をたっぷり鑑賞させる作りで、
特に寝顔のアップなど、ものすごく美しかったし、自転車に乗って桜の木々の下を走り抜けるシーンも、大アップで、美少女!!という感じ。
原作は漫画で、それを読んだ家族に、ストーリーを教えたら、
「え?〇〇君は?」
と、漫画ではかなり魅力的な少年キャラが、この映画では割愛されていたそうで、家族は失望している。
が、脇役として樹木希林、大竹しのぶらが、がっちり良い味を出していて、そういう意味では見ごたえがあった。
鎌倉好きには、是非お勧めの、情緒たっぷりの邦画だった。
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